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 8/17に二大格付け機関・Moody'sとS&Pの双方が揃ってトルコのソブリン格付けを引き下げた。Moody'sはBa2からBa3に、S&PはBB-からB+にそれぞれ格下げしている。

 理由としては「通貨安とインフレ急加速、経常収支赤字」「リラの軟化が負債を抱えた民間企業セクターを圧迫しており、トルコの銀行の資金調達リスクをかなり高めた」「経済的リスクが高まったにもかかわらず、トルコの金融・財政当局による政策対応はこれまでのところ限定的」などと、我々が勉強済みの内容の再確認が多かった。今まで散々売り込まれてきたトルコリラ相場は、とどめとなるべきこれらの格下げに対してほとんど反応を示さなかった。

 今回の格下げは昨年年末に格下げを警戒されていた南アのケースと状況が異なる。投資適格だった国が投資適格格付けを失うことは投資適格国・債券にしか投資できない資金の引き揚げを招くが、トルコの場合、元々Ba2, BB-とジャンク級である。Ba2なら投資できるがBa3はNG、という投資家はいても相当奇特な方だろう。日本からの資金も含めてまだ残っている資金は毒を食らわば皿までとでも言うべきか、トルコの格付けが低いのを百も承知で飛び込んでいるはずだ。
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 格付け会社はある程度の将来の展望を立てるものの、根拠はあくまでもバックミラーである。また中の人もサラリーマンなので投資家と比べても行動は素早くない。その結果、ネットで拾ってきた以前の格下げ・格上げ後のトルコ株、中国H株やロシアCDSのケースのように、ネガティブインジケーターとしてのトラックレコードも多い。もちろん、今回声明文で再確認した重要なインジケーターや論法については、今後他の新興国投資を検討、点検する時に有用であることは論を待たない。

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