SPX DailySPX Weekly
 S&P 500はあまりハト的でもなかったFOMCを無事に乗り切り、2975の押し目から3020まで付けた。しかし7月高値の3027を前に二度目の伸び悩みを見せた。前回の記事では「先週の2890に代わって2950を背に丁寧に押し目買いというところか」としていたが、非常に利幅の薄い作業となった。

 9月に入ってずっと「9月いっぱいはあまり(貿易戦争関連の)ネガティブなヘッドラインを警戒しなくても良さそう」としていたが、金曜になるとやや雲行きが怪しくなっている。米株が上がって自信が出てきたのか、トランプ大統領は一部で予想されていた貿易戦争の「部分的な合意 or先延ばし」を否定し、また訪米中の中国代表団が米農家の視察を中止するというヘッドラインが流れ、やや雲行きが怪しくなっている。これは直ちに交渉決裂を示唆するわけではないが、株価上昇→態度硬化→株価下落→態度軟化といういつものトランプサイクルに従って反転するか、或いは今回だけは脱出できるかの分水嶺に来ていることは間違いないだろう。

 金曜のヘッドラインを受けたやる気のない下落はテクニカル的には案外重要であり、これで2度目の最高値を目前とした反転が起きただけでなく、週足でも上ヒゲ陰線となった。週間高値の3022はレジスタンスと化し、代わりに強弱分水嶺としての2950は役割を終える。3022を再び超えてきた場合は更に上値余地が広がるが、それまでは跳ねたところでポジション整理というところか。
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 ファンダメンタルズ的には、貿易戦争のヘッドラインは引き続き要注意である。景況感などセンチメントは相変わらずながらも、雇用統計や住宅販売を中心に堅調なハードデータが続いたことによりCitiとBloombergのエコノミックサプライズは改善している。FOMCを前に社債発行と法人税税揚げが重なってレポ市場が引き締まったのも話題になったが、これはFedが介入して沈静化している。それもあってFedのバランスシートは久々に拡大に転じ、2017年以来のQTは終わりを告げた。ポジショニングは概ね変わっていないように見える。リスクパリティは金利上昇から株売りに転じるリスクを来月月初にかけて抱えて続けているが、VIXブローアップ後なので株のポジションは重くないはずだ。リアルマネーなどのポジションは軽いままと思われるので、クラッシュした場合のサポートは入るだろう。ファンダメンタルズは頭打ちを示唆するテクニカルと異なり改善を示唆しているようだ。ということはどちらの方向にも深追いは不要か。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。



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