SPX Daily

SPX Weekly
 前回の記事では長いトライアングルを上に抜けたS&P 500について「目がくらむような高さではあるものの、これだけ白けた雰囲気で迎えるなら「新高値に売りなし」がワークしても仕方ないように思える。2018年以降「新高値に売りあり」などと茶化しながら逆張りビューで当ててきたが、「今回は違う」にベットする価値もあるように見える」「2893〜3008のレンジは静かに破られた」「長いトライアングルを上に抜けつつあるようにしか見えない。週足サポートは引続き2893。あえて挙げるなら3008で弾かれてから再突破するまでの安値にあたる2990も日足サポートになるだろう」「レンジの上抜けを熱望している参加者は少なく、抜けたら不快に思う参加者の方が多いということになる」としてきたが、果たして今回の新高値更新は2018年と勢いが違った。リセッションを恐れていた白けた参加者は見事に置いていかれたことになる。
 
SPX forward PER
 過去最高値ではあるものの、バリュエーションで見るとS&P 500のフォワードPERはまだ17.2であり、2017年後半と比べるとまだ低く、2015年以降で見ると普通である。それなりの確率で景気が悪化するとすれば仕方がないが、ただの「低金利バブル」というほど割高ではない。

 では景気というと、月初の注目であったISM製造業はほぼ市場の予想通りである48.3に落ち着いた。前回の記事では「10月のISM製造業は、他の連銀指標を見る限り、「今回で底打ち」という本ブログの見立てを維持できる結果になりそうに見えるが、果たして」としていたが、際どいところで安値更新とはならなかった。もっとも50回復にはまだ遠い。9月分はISMは諸連銀対比で大幅に悪く、これはISM調査対象にはグローバル大企業が多く、連銀調査対象よりも海外景気の影響を受けやすいなどと言われているが、似たような傾向は2015年のチャイナショック後でも見られた。その時はISMが先立って大幅に低下し、その後も1年近くにわたって低下が止まらず、連銀景況感もそれを追いかけるように低下が始まったが、今回は先立って反発した中国をはじめとするグローバル景況感に連れられる形でISMが辛うじて反発をしており、どうも2015年パターンではなかったようだ。米国リセッションはISM製造業で言うと43程度と言われているので、まだまだ距離がある。FOMCは予想通りの25bp利下げが決定され、特段ハト的でもなかったがなし崩しにゴルディロック的な展開となっている。
Bbg
 ポジショニングは白けたままだろう。リスクパリティをはじめとするシステマティック系投資家の株エクスポージャーの低さは本ブログで度々取り上げて来たが、「システマティック系マーケットニュートラルファンドの株エクスポージャーの低さ」もBloombergに取り上げられている。10月の米金利はドローダウンで言うと1.5から1.8まで30bpもあったが、奇しくも月末のシカゴPMIが43と非常に悪かったため金利が一時急低下し、月間を通してほぼフラットで引けることになったため、調子に乗ったリスクオンの後にやって来がちの「債券売られる→リスクパリティの債券売り株売りが発動」が直ちに発動される可能性は高くない。しかも売るような株ポジションも既に減っているのではないかと考えている。
 VIX
HYG
 久々にカナリア達をチェックすると、VIXはS&P 500の過去最高値更新を受けて年初来の安値圏まで低下している。2018年まで遡ってもVIXショック以降10が下限となっていたためダウンサイドも限定的になっているが、もしこの水準での推移が続く場合、リスクパリティの買い戻しが発生する可能性もある。HYGの方はずっと出遅れが続いたが週末にかけてようやく買われ、株対比ではだいぶ冷静である。

  テクニカル的には完全に上抜けであり、先週から本ブログが警告していた通り、逆張り売りのリスクが高い構図が続いている。週足的には短い下ヒゲと既に抜けた水平トライアングル上辺に当たる3023がサポート。米中貿易交渉が会場変更をものともせず進んでおり、朝起きたら一気に下に突き抜けていた可能性が高くない以上、サポートを下に抜けるまでダラダラと引っ張るのも手か。朝起きて米金利が10bpも20bpもドカドカ急騰した場合は株ポジションを処分した方が安全かと思われるが、どちらかというとゴルディロックがダラダラと続く可能性の方が高いように思える。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。



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