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 S&P 500について先週の記事では「リスクセンチメントも十分に回復済みというか、景況感も外部環境もグダグダな現状に対してV字回復織込みを先走りすぎではないかと思えるものの、今更突っ込んできたフローに逆らうのはあまり得策ではないように見える。週足サポートは引続き3065」としていたが、週足は小さな陰線になったもののサポートを試すにも至っていない。
 
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 ポジショニングは一朝一夕で変わるものではない。 VIXの低位安定もあってクオンタメンタルな方々の過去最高値近辺でのブルポジション復元が続いているだろう。同時に先週話題になったのは米国株より日欧や新興国といった「出遅れたRoW」への資金流入であった。テクニカル的には動きの少ない一週間となったため特に変わるところはなく、引続き3065がサポート。レジスタンスはまだない。
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    カナリアは価格で見るとどうということはないが、米国ハイイールド債スプレッドは米株に付いていけていない。米株が割高化しているという示唆か。「株と違ってアップサイドがないキャリー物などいらない」という局面でもない気がするが果たして。

 ファンダメンタルズには米国GDPやPCEデフレーターといった予想を立てづらい指標が続く。そろそろISMも近付いて来た。最近諸連銀よりも頼りになる米国の製造業PMIはよかったが、欧州のPMIは回復しつつも期待ほどではないという展開となっており、ISMがどちらのパターンに近くなるかに注目。先月ディザスターを招いたシカゴPMIは勝手にV字回復がコンセンサスとされている。米議会の香港人権法案の早期通過が一時リスクオフを誘ったが、週末までには消化されている。香港の選挙も無事に通過してトランプがサインするかどうかがややどうでもよくなっている。米中貿易について12/15分の追加関税は実行されないという声が大半になったが、最後の最後まで予断を許さない。あとは年末のファンディング状況に注目というところだろうか。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。