ISM Chicago
 シカゴPMIが一人悪い。10月にも同じように43.2まで落ち込んで市場に激震を走らせ、それがその後のISM製造業の低迷と整合的であったが、1月分は更に42.9と下値を掘った。元々この指数はISMよりボラティリティが高いためスルーされがちであったが、ISM製造業のMarkit PMI製造業対比の悪さとよくマッチしていたので注目度が上がっていた。そして1月分についてはISMはシカゴPMIを無視する形で47.8から50.9まで跳ね、シカゴPMIはスターから一転して忘れ去られてしまった。シカゴ地区だけはあまり関係なかったが、全米で米中貿易交渉Phase 1のサインを見届けてから企業活動が再開したようである。

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 ところで足元のISMのMarkit PMI対比の悪さは737 Max事件で打撃を受けたボーイングとその裾野のせいと言われることが多い。ではシカゴPMIも同じボーイングのせいか、と連想してみたところ、ボーイングの本社はまさにシカゴであった。ルネッサンステクノロジーが提供した下図はボーイング株価のyoyとシカゴPMIであり、まさにシカゴPMIはボーイング指数と言わんばかりによく連動している。
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 また、シカゴPMIはイリノイ州、 アイオワ州、インディアナ州、ミシガン州、ウィスコンシン州をカバーしていると言われているが、このうち実に半数近くはラストベルト4州に数えられている。イリノイ州も多角化が進んだとはいえまだまだ家電や自動車などコテコテの製造業が中心であり、失業率も全米の州で上から数えた方が早い。結局シンプルに伝統的な製造業が不調であるという米国の現状をよく象徴するのがこのシカゴPMIというだけな話かもしれない。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。



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