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 前回の記事では「テクニカルには新高値に売りなしであるが、今回も乗っていくのはあえて避けたい」「落ちるナイフを掴んだら色気を出さずに回転した方が安全、はあえて維持する」「一応3200台は押し目買いになるか」としていたが、3200台はやって来ずせいぜい3310までの、それも月曜朝一に限っての調整となり、その後一時3393まで上昇した。もっともその後は一時無視されていた新型コロナの米国への影響が再び取り沙汰されるに至り、3393は週足上ヒゲとなった。2週間ぶりの週足上ヒゲ陰線である。

MSFT
AAPL
 反落が始まったきっかけは不明であり、木曜の欧州時間引けのタイミングで大きな売りが出たらしいということだけがチャートからわかっている。そこに米国のサービス業PMIの急速な悪化が被さってきた。新型コロナで不安でも米国は安全、更に米国の中でもサービス業は安全、という見方は急速に避難先を失った。1月末までの無敵相場を牽引してきたMicrosoftはがっつり売られている。Appleも業績未達見通しを出した割りには最初のリアクションが薄かったが徐々に上値が重くなってきた。
VIX
HYG
 一方カナリア達は無力であった。VIXは所詮高値から帰ってきただけなので多少の上昇にとどまっている。ハイイールド債も激しいベース金利の低下もあって堅調さを保った。

 ポジショニング。あまり新しいレポートがツイッターに転がっていないがパンパンな状況は変わっていないだろう。WSJによると世界ファンドマネジャーの現金比率は4%と2013年3月以来の低水準が続いている。2013年はその後バーナンキショックがやってきた。現金比率の低さは(たとえ一部が債券ブルによるものであったにしても)相場が下落に転じた時に彼らが取れる選択肢が様子見か投げかしかないことを示してる。割高な水準でエイヤーで掴んでからあっさりバリュエーション調整でドローダウンした場合はけっこう辛い詰めが待っているのではないか。1月安値ではVIXが20までしか伸びずリスクパリティの投げを誘発することはなかったが、今回も20〜22ゾーンは要注目である。

 テクニカルにはまず上ヒゲの3393はレジスタンスとなる。先導株を見ても3週間前のようにまたしれっとヒゲを破って高値を更新していく展開は難しいのではないか。下値は1月安値の3200あたりがファーストターゲットとなりそうだ。1月に新型コロナが発覚した時にその水準まで調整したが、その時にマーケットが織り込んでは後で破棄したストーリーはほぼ実現しているのではないか。ISM製造業がよかったことから新型コロナが米国景気に与える影響がやはり限定的ではないかという見方が優勢になり指数は3300をブレイクしたわけだが、それはいまいちな製造業PMIと唐突に50を割ったサービス業PMIによって否定され得る。とすれば1月にプライシングした3200への回帰は全く不思議ではないように思える。PMIがよくてISMが悪かった時間帯では我々はPMIの方が実態を表していると散々言い張ってきたではないか。指数が相変わらず割安ゾーンには突入しないと仮定すると3000より上のどこかでは押し目買いとなるか。押し目買いスタンスをサポートする材料はFedの政策スタンスが依然緩いこと、中国の一層の金融緩和と財政出動が期待できそうなことである。しかし今までの一直線上げの感覚で高めの水準で3200すら想定せずに食らいつくとストレスに晒されそうだ。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。



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