initial claim
continuing claim
Continuing claim LT
Unemployment rate
 新型コロナ対策のロックダウンに伴い米国の失業者が急激に広がっている。一枚目が毎週の新規失業保険申請件数、二枚目が概ねその積分である継続受給者数である。三枚目が示すように、継続受給者数はリーマンショックの時よりも遥かに多い。またその結果として四枚目の失業率は4月時点で14%を超えており、5月時点では20%近辺まで上昇すると見込まれている。なお大恐慌時代のピークが25.6%と推定されている

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 本ブログでは3月時点で「雇用は一時的に激しく落ち込むのは既に織り込まれつつあるように見え、またそれによる総収入の落ち込みは短期的には財政出動でカバーされるはずなので、そこで改めてクラッシュというより、もしそれまでに米ドルの流動性が諸施策で回復していれば米金利低下〜ゴルディロックスが戻ってくるだけの可能性もあり、失業そのものをあまり過度に恐れる気にはならない」と記して以来、一貫して失業問題を軽視してきた。一般的に失業は国民の収入減につながり、収入減は更に消費減に繋がるため景気に非常に重い打撃を与えるが、今回に関しては手厚い潤沢な給付金によりミクロで見てもマクロで見ても失業が必ずしも収入減に繋がっていない
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 何なら失われていた多くの職よりも給付金収入の方が大きいくらいである。

 また米国企業は活動停止するとすぐに社員を解雇できる。潤沢な失業給付で社員の給料を政府が代わりに払うわけなのでダラダラと雇い続けるよりも遥かに企業に有利であり、長期的な雇用を決める経済状況が決まっている中で失業率の高さ自体がバッドニュースとして驚かれるわけではない。
CNBC
 更に、失業しなかったサラリーマンにも給付金(年収$150k未満の既婚家庭には$2,400)が配られたため、余裕がない年収$35k未満の低収入家計以外の多くの家庭は給付金を多かれ少なかれ株式投資に投入している。表は各年収ランクの給付金の使い方であり、青が証券投資である。それに加えてロックダウンや在宅勤務化による支出の削減も株式投資の原資となるだろう。これが先立って上海株でも見られた「在宅に売りなし」現象の背景である。
SPY 
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 図は手数料無料で有名なリテール向け証券取引プラットフォームRobinhoodにおけるSPY, QQQのリテール保有額である。SPYの急落時に逆張りの買いが急増しており、そのまま反発後も買い上げ続けているのが分かる。調整からの反発相場では「個人が機関投資家を踏み上げた」とも言われるように個人の買いが主導したものであったように見える。閉鎖されたスポーツ賭博の代替を株式のデイトレードが代替したとの声すら聞かれる。

 ここからどうなるか。総失業保険受給者数は経済の再開に伴い足元で減り始めている。しかし大企業も次々とレイオフを発表している中、株のように雇用の方も果たしてすぐ全戻しできるのか。給付金の方は26週間しか持たず永遠に続くわけではない。大統領選が半年後に迫る中で延長プログラムが出るかは不透明である。個人投資家と比べても慎重ないしは臆病で相場に置いていかれた機関投資家はプロの名に恥じるべきであるが、かと言って個人投資家がバリュエーションを無視して買い上げた後に焼け野原となった米株指数に新たに長期投資を始めたいかというとやはり怪しい。

この記事は投資行動を推奨するものではありません。



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