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 10月に住民投票に基づいてスペイン王国からの独立を宣言したカタルーニャ州では、スペイン政府が独立を認めず、対抗措置として憲法115条を発動してカタルーニャ州議会を解散し、再選挙を行ったが、結局独立賛成派の3党(ERC, JxCat, CUP)が過半数(70 /135)の議席を獲得したようだ。事前コンセンサスは半数あたりで拮抗なので、サプライズではあるが晴天の霹靂というレベルではない。

 ただ、JxCat党首のプチデモン前首相を含め、複数の議員は収監中または海外逃亡中であり、彼らをカウントしないと過半数を取ったとは言えない。それでも当選するのだからやはりそういうことであるし、議員を収監することによって過半数を剥奪するのも情けない話である。

 住民投票に関しては「独立賛成派の方が積極的に投票に行くから結果は民意ではない」といった言い訳ができたが、今回の州議会選の投票率は歴史的高さの82%を記録している。これが民意というわけだ。

  FTは独立賛成3党の中の内部分岐に注目しているが、中でも穏健なERCはあまり票が伸びなかったのは皮肉である。プチデモン前首相が11月に設立した急進派のJxCatは、本人がキャンペーン中一度もカタルーニャの土を踏まなかったにもかかわらず大勝。一方、反独立・リベラル政党のCiudadanos Partyもいわゆるサイレント・マジョリティーを拾って躍進している。反独立・保守のラホイ首相の国民党(PP)は11から4議席へと惨敗した。

 いずれにしても、州議会選の結果程度では独立できないし、プチデモンが帰国できない以上また独立に向けた国民投票で盛り上がる可能性も高くないが、スペイン政府としても強権を発動しても何も変わらず振り出しに戻った形になるため打てる手がなくなった形となる。とりわけラホイ首相の(投票所での暴力を含め)強権的な押さえつけ路線は(長期的にはワークする可能性があるが目先では)失敗したということになる。PPの議席を減らしたこともあって、やはり(カタルーニャ独立運動そのものよりも)ラホイ内閣の不安定化がスペイン政治の最大なリスクである。

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