さて、前回の記事ではトランプ政権の関税は輸入品限定の消費税増税と同じであり、一般物価に対しては中立かデフレーショナリーである、と述べた。であれば、関税のせいで上昇した財価格に反応して利上げするなどもってのほか、というより思い付いただけでも恥であり、Fedは ...
最適関税理論と関税の経済学
アドルフ・ヒトラーの遺体から立ち昇る煙が途絶えた後、この人は陰謀家ではなく、人々に将来の政策を隠してきたわけですらなく、やらかす予定の政策はとっくの昔の著作にかなり明確に述べられていたことを人々は思い出した。今金融市場を震撼させている第二次トランプ政権 ...
S&P 500はショートとカバーの世界に
S&P 500は大幅に続落した。トランプ・プット否定に伴う景気後退懸念は想定以上に根強く、前回の記事で日足サポートと取り上げた5666は月曜3/10の寄り付きから1時間以内で破られ、その記事はその後無価値になった。結局月曜3/10にS&P 500は2%を超えて2.7%も下落したため、 ...
S&P 500はトランププットを否定し急落
S&P 500は更に大幅に続落した。週初めから3/4火曜のカナダ・メキシコへの関税に関してディールが出て来ずそのまま課徴開始となったことで反落が始まり、3/5水曜発表のISM非製造業が堅調だったため下落は一度緩和されたものの引け後にマーベル・テクノロジーMRVLの決算の ...
第二次トランプ政権の公務員削減が視認され始める
第二次トランプ政権は関税のヘッドラインを撒き散らすと共に、イーロン・マスク率いるDOGEを使いながら連邦政府の人員削減と歳出削減も目指してきたことが知られている。Department of Government Efficiency(DOGE)は、2025年1月20日に第2次トランプ政権が発足した後、 ...
第二次トランプ政権の関税政策を整理する
第二次トランプ政権の目玉政策の一つである関税について。関税は経済サイクルではなく政治的なテーマであり、また進歩主義(progressivism)の見方からは明らかに反動的な動きであるので、あまり気が進まないテーマであるが、金融市場にとっても重要なものになりつつあるの ...
S&P 500は成長懸念で下抜け
先週のS&P 500は大幅下落の後、少し戻して引けている。前回の記事では「シーズナリティの悪さが3月上旬まで続く。従って6003サポートはまだ健在であり、一旦はそれがサポートとしてワークしたように見える可能性が高いと思われるものの、基本的に先週週足の領域内はリスク ...
S&P 500は一文新値からクラッシュ
S&P 500は久々に大きくクラッシュした。週前半は高値圏の静かな動きが続き、連日の史上最高値更新ともなった。水曜2/19はMSFTが量子コンピューター向けチップのヘッドラインで買われ、午後にFOMC議事要旨でQT減速の話が出たことで引けにかけて上値を伸ばしたが、連日の終盤 ...
S&P 500はマクロの週を気にせず通過
S&P 500は堅調な一週間となった。先々週の金曜には週末の碌でもないヘッドラインに備えてヘッジが先行したが、月曜になっても大したバッドニュースがなかったため月曜はギャップアップとなった。月曜火曜はそれぞれ堅調な陽線となったが金曜の上ヒゲには届かなかった。水曜 ...
中国経済は2024年を底割れせずに通過
財政ヘッドラインの続き 久々に中国経済の定点観測。前回の記事で取り上げた財政拡張期待はどう着地したか。10/12に財政部が記者会見で「中国にはまだ債務を発行する余地が十分ある」と述べたが具体的な数字には触れなかった。具体的に数字を提示できるのは早くて全人代(3 ...