世界中が警戒した米国CPIが強めな数字となり、一方米国の小売売上高が予想よりも弱かったことから、急にスタグフレーションという言葉が飛び交い始めた。筆者に言わせるとたまたま同じタイミングで二つの数字が発表されたからにすぎないわけだが、ついこの間までデフレを心 ...
ダブル安を招いたリフレーション
2018年2月に米株がクラッシュした理由として「米国の金利上昇」が挙げられている。しかし、米国の金融政策は今年になって急に引締め方向に転換したわけではない。サブプライムショックの経験からすると、金融政策の引締めの行きすぎ(現実のインフレ以上に利上げが激しい) ...
リスクパリティという戦犯
昨日の記事で触れたVIX急騰事件は、VIXを参照した投資のロスカットを狙ったものなので、株式現物市場から切り離されたVIX界のコップの中の嵐で終わるはずだった。しかし、結果的にVIXの急上昇は株式指数にも大きなフィードバックをもたらしており、持ち上げられたVIXが株式 ...
VIXショックでETF投資家が痛みもなく即死
ゴルディロックだったはずの株式相場が急に荒れ出している。この裏で、デリバティブを裏付けとした一部の投資商品は断崖のようなチャートを描き、投資家は1日にして元本の95%以上を失っている。悩んだり胃が痛くなる暇もなかった。クレディ・スイスが組成するXIVの推移 ...
ドル相場は金利カーブスプレッド差に連動という解釈
米ドル相場と金利の乖離について、Fulcrum Asset Management会長のGAVYN DAVIESが今度はユーロドルに注目して解釈を与えている。曰く、世の中にはドルの弱さを長期均衡から見ての過大評価や、欧米間の経常収支で解説する向きがあるが、結局は政策金利(及びそれへの期待) ...
ドル円と米10年金利の相関が完全に壊れる
長らくドル円と米国10年金利が連動すると思われていたのが、米国の税制改革可決以来、大きく乖離していることが話題になっている。筆者も2018年にドル円が110円を割ることはないだろうと思っていたのがわずか20日で外れてしまった。米金利とドル円が相関するという前提の下 ...
中国株が金利高でトランプ相場の仲間入り
香港株が年初から香港上場の中国企業H株を中心に爆上げしている。H株指数は年初来19連騰。本ブログでは年初の展望で「新興国の中では利上げ耐性が強い中国を選好。上海株のパフォーマンスはいまいちだったがこちらは未だに割高であり、同じ企業群が上場している香港株指数 ...
ステルステーパリング疑惑否定でも進む円高
1月23日の日銀金融政策決定会合は久々に盛り上がった。1月9日の恣意的な国債買入れオペの減額に端を発した、円高を招いたステルステーパリング疑惑を払拭しようと、「オペの金額やタイミングは、国債の需給環境や市場の動向などを 踏まえて、実務的に決定されるものです。 ...
リフレ理論によると賃金は上がらない
日経の記事が議論を呼んでいる。世界中の国々で賃金が上がる中、日本が取り残されているというのである。賃金再考(1)日本の賃金、世界に見劣り世界の賃上げに日本が取り残されている。大企業の賃上げ率は4年連続で2%を超えるが、主要7カ国(G7)で日本だけが2000 ...
黒田総裁が想像以上に続投のやる気がない可能性
4月に任期満了を迎える黒田総裁の後任について、何度目かのこのレース図が記事に出ている。相変わらず黒田氏の続投が圧倒的だが、年明けが山場などと言われてきた中で続報がパタリとなくなっている。黒田総裁退任なら円高、エコノミスト予想日銀の次期総裁候補の予想では、 ...