HSI
HSCEI
 前回「重要なレジスタンスに差し掛かる」と取り上げた香港ハンセン指数は、その後あっさりとブエノスアイレスG20後・ファーウェイCFO拘禁事件前の高値を上回った。2018年夏に下落が加速した後のレジスタンスラインを上にブレイクし、「週足ベースの高値は前回高値を超えない」という6月以降の教科書的な下落トレンドから抜け出したことになる。毎週の下ヒゲがサポートとなりそうだ。中国企業を集めたHSCEI(H株指数)は出遅れており、まだレジスタンスラインをブレイクしたのかもよく分からないところである。
 
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EEM
 とはいえH株も地合いが悪い訳ではなく、米株が年末のクラッシュから急速に回復する中でもHSCEIはS&P 500に対して上昇トレンドを維持している。基本的にFedが利上げを休止させそうな流れの中、新興国当局は急速に金融政策の自由度を取り戻しているため、香港株に限らず新興国のターンが続きそうに見える。
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    香港に上場する中国企業の収益が厳しいは明らかだが、それも半年間にわたる下落トレンドで織り込みが済んでいる可能性が大きく(2019年予想ベースでもPER 10.5である)、足元の反発は明らかにその次のテーマである金融緩和と財政出動を見に行っている。実際今日も大量に中国企業の下方修正のニュースが出ているがハンセンはそれらのセンチメントに影響されていない。

この記事は投資行動を推奨するものではありません。