先週のS&P 500は香港株の急落など物ともせず全ての営業日が陽線、週間を通しても大幅な上昇で終わった。「ショートカバーとリスクパリティのポジション復元と、米中貿易交渉のヘッドライン疲れのせめぎ合いということになるだろう」「テクニカルには木曜までは週足上ヒゲ陰線化も現実的だったが、結局金曜は謎の上昇で週足も下ヒゲ陽線となった。3065はサポートとなるが、もし破られた場合は既に突破されたトライアングル上限の3020が次のサポートとなる」「個人的には上値を買い上げて果敢に獲るターンは既に十分続いており、次は上でリスクを落としつつ押し目を果敢に拾っていく場面になるのではないかと思う。ここから慌てて上を買ったり下を売ったりはしたくない」としていたが、もっと強気でもよかった。「リスクパリティが売り余力を持っていないにしても米金利上昇は米株にとってはグッドニュースではない」は余計で、結局ゴルディロックス気味な展開になった。
外縁部の香港株などを見るとびっくりするような強さだが、S&P 500のこの値動きは完璧に「新高値更新→週足下ヒゲ陽線」というテクニカルが示唆する通りになっている。香港株など外縁部のノイズに惑わされたら負けだった。
「リセッションを恐れ、また米中貿易交渉の進展を信じず、白けたポジションで踏み上げられてきた」と本ブログが再三にわたって取り上げてきた、或いは腑甲斐なさを晒し上げてきた機関投資家は11月になってようやく、最高値圏で株ポジションの復元に動いていることを多くの指標が示唆している。
1枚目はFTが示すグローバル株式投信及びETFへの資金フローであり、11月になって大きな資金流入が観測されている。2枚目はBoAMLに対して株式をオーバーウェイトしていると答えたファンドマネージャーの割合であり、同じく11月になってやや割合が回復している。3枚目によるとファンドマネージャーが過去最高値への上昇を過去最高のキャッシュウェイトで乗り過ごしてきたが、ここに至ってキャッシュを猛然と投資し始めた。4枚目は更に各資産の状況をまとめた全体図であり、株式の最低水準からの反転が示されている。5枚目は各地域への株式フロー。こちらも11月になって初めて米国、欧州共に流入に転じた。6枚目はグローバルPMIをと株式ファンドへのフロー。先々週の記事では「2018年まで遡ってもVIXショック以降10が下限となっていたためダウンサイドも限定的になっているが、もしこの水準での推移が続く場合、リスクパリティの買い戻しが発生する可能性もある」などとしていたが、リスクパリティに限らず最高値でのポジション再構築が広がっている。我々のような日次週次でチェックしてきた勢からすると「正気か」「今まで何をしていたのか」と思えてしまうが、それがエレガントでクオンタメンタルな機関投資家の現状であるようだ。
ここからだが、前回の記事では「ここから慌てて上を買ったり下を売ったりはしたくない」とやや逆張り気味の目線としていたが、結局押し目はなかった。リスクセンチメントも十分に回復済みというか、景況感(ISM =48台)も外部環境(米中のフェーズ1合意は来年まで持ち越しか)もグダグダな現状に対してV字回復織込みを先走りすぎではないかと思えるものの、今更突っ込んできたフローに逆らうのはあまり得策ではないように見える。週足サポートは引続き3065。
S&P 500は本当に新高値に売りなしに
S&P 500は万人の期待に反してサプライズ上抜けへ
S&P 500はやる気なくレンジ継続
S&P 500はレンジを信じた者を救う
S&P 500はISMで振り落としをかける
S&P 500はトランプ政権のせいですっかりクソゲーに
S&P 500は7月高値を前に伸び悩む
S&P 500は全ての懸念の壁を駆け上がる
そしてS&P 500はレンジ上限をブレイク
S&P 500は一気にレンジ下限が危うい形に
S&P 500は雨が降って地合い固まる
S&P 500はリスク非対称なレンジを作る
S&P 500は貿易戦争再開でどこまでクラッシュするか
S&P 500はひたすらクラッシュ雨乞い
S&P 500が利下げ織込みすぎから押すな押すなに
S&P 500が結局浮力に負けてしまうか
利下げサイクル開始でドル安に備える局面が近付くか
S&P 500が意外な粘り強さを見せる
下抜けてもやはり煮え切らないS&P 500
新高値に売りありS&P 500の煮え切らない調整
S&P 500の新高値に売りありの法則
Fedハト化でもS&P 500の勢いが止まる
S&P 500が最後の関門を突破
S&P 500がH&S右肩近くまで一気呵成
S&P 500の重要な水準が向こうからやって来る
S&P 500ここから上はさすがに前途多難
ようやく貿易戦争の悪影響の織り込みが終わる
S&P 500のテクニカルの続き
全てがかかっているS&P 500の右肩
米株指数を純粋なテクニカルで見る
「リセッションを恐れ、また米中貿易交渉の進展を信じず、白けたポジションで踏み上げられてきた」と本ブログが再三にわたって取り上げてきた、或いは腑甲斐なさを晒し上げてきた機関投資家は11月になってようやく、最高値圏で株ポジションの復元に動いていることを多くの指標が示唆している。
1枚目はFTが示すグローバル株式投信及びETFへの資金フローであり、11月になって大きな資金流入が観測されている。2枚目はBoAMLに対して株式をオーバーウェイトしていると答えたファンドマネージャーの割合であり、同じく11月になってやや割合が回復している。3枚目によるとファンドマネージャーが過去最高値への上昇を過去最高のキャッシュウェイトで乗り過ごしてきたが、ここに至ってキャッシュを猛然と投資し始めた。4枚目は更に各資産の状況をまとめた全体図であり、株式の最低水準からの反転が示されている。5枚目は各地域への株式フロー。こちらも11月になって初めて米国、欧州共に流入に転じた。6枚目はグローバルPMIをと株式ファンドへのフロー。先々週の記事では「2018年まで遡ってもVIXショック以降10が下限となっていたためダウンサイドも限定的になっているが、もしこの水準での推移が続く場合、リスクパリティの買い戻しが発生する可能性もある」などとしていたが、リスクパリティに限らず最高値でのポジション再構築が広がっている。我々のような日次週次でチェックしてきた勢からすると「正気か」「今まで何をしていたのか」と思えてしまうが、それがエレガントでクオンタメンタルな機関投資家の現状であるようだ。
ここからだが、前回の記事では「ここから慌てて上を買ったり下を売ったりはしたくない」とやや逆張り気味の目線としていたが、結局押し目はなかった。リスクセンチメントも十分に回復済みというか、景況感(ISM =48台)も外部環境(米中のフェーズ1合意は来年まで持ち越しか)もグダグダな現状に対してV字回復織込みを先走りすぎではないかと思えるものの、今更突っ込んできたフローに逆らうのはあまり得策ではないように見える。週足サポートは引続き3065。
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この記事は投資行動を推奨するものではありません。