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SPX DailySPX Weekly
 先週のS&P 500はようやく毎日3%, 4%動くフェーズを脱したようで落ち着いた値動きとなった。週前半はQEや財政出動を意識してとりあえず2500台後半で上を買っていたが、先週の記事で「来週は2200 -2640のレンジを意識する形となるか。2500後半は一旦ポジション整理のチャンスとなる」と触れていた2640のレジスタンスがあまりにも強烈でチャートはちょうど2640で頭を抑えられた。週後半になると新型コロナの悪影響が想定よりも長引きそうなのが話題になるにつれて再び下落したが、そこではスパイラル状に崩れるという形にはならず、「2200はさすがに遠いがレンジ下半分は再び買い場となるだろう」としていたがレンジ中間の2420も試さなかった。2640を試したのが火曜であったから、最後に取り上げた「火曜が強くて金曜が弱い」アノマリーは一応続いたことになる。
 
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 ポジショニングは健全なままだろう。その上で新型コロナの影響の大きさや長さを推測しながらバリュエーションを考えているのが現状に見える。業績予想が切り下がるのにつれて配当指数は急落しており、代わりに低金利政策により(例えばクレジットスプレッドと対比しても)低い配当利回りが許容されているように見える。LIBORだけはまだ戻らないが、グローバルの米ドル不足は少なくとも対先進国通貨では解消した。
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 ファンダメンタルズ的には経済活動停止期間を当てるゲームとなる。米国の4月いっぱい予想は楽観的すぎである可能性が高い一方、イタリアなどでは新規患者数が減り始めている。死亡数が最も遅行で、感染して具合が悪くなって病院に行くまでもラグがあるため、一旦統計に出てくる新規患者数が減り始めると先月の中国のように急速に山の向こうが見えてくるだろう。
WTI
 クラッシュの半分を作ったサウジとロシアの原油増産合戦が一段落すればそれもグッドニュースとなるが、足元では原油市場の参加者だけが協調減産を信じており、株や債券は疑っている状態である。EUmW2OLUwAEN0LC
 米国の新規失業保険申請は前の週の300万人に更に600万人が加わったが、こちらも再び材料視されず木曜は米株は堅調であった。失業は常に遅行指標である。ましてや毎週600ドルもらえる失業者の数など気にするだけアホらしいというところか。
VIX
 チャートは2200 -2640という雑レンジの上半分での推移にとどまった。ということはそれまでと比べてあまり動いておらず、果たしてVIXも(指数が冴えない中でも)低下してきた。とは言ってもせいぜい70台のニューノーマルからサブ50に戻った程度なので、低下で喜んでいると麻痺していると言われそうだが、いずれにしてもVIXは低下しつつある。「ディザスターか、しかしそれを乗り切れればQE +財政出動の超絶バブル」といった極端の見方が均され、市場参加者の目線が揃ってきたということか。リスクパリティファンドが再出動するにはまだまだ数ヶ月単位の距離があるがその思想の真髄は健在なのでVIXの低下はグッドニュースだろう。

 テクニカルには週足200SMAの2640に強烈に頭を抑えられている。週足は上ヒゲ陰線となってしまい、上ヒゲの先端もちょうど2640に差し掛かっている。2640は引続き強烈なレジスタンスとしてワークするだろう。一方でVIXが下がる中で先週の2200 -2640レンジが破られるイメージも付かず、引続きレンジ下半分は押し目買い目線となる。「2640を再び上にブレイクできた場合は週足ヘッドアンドショルダーのネックラインの2850までは上値余地ができそう」も温存する。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。