SPX DailySPX Weekly
 先週のS&P 500は一瞬だけ調整したが速攻で全戻しし、週足は小さな下ヒゲ陽線となった。「ショートと上値追いの双方を戒めながら慎重に押し目を拾うべき時間帯か」とは言ってもほんの小さな押し目しかなかった。その後は完全に夏枯れに入ったかのようにぱったりと動かなくなってしまった。米金利は大きく上昇したが、「もちろん金曜程度の金利上昇だけで株式指数を崩せるわけではない」としていた通り、指数はこれを見事に無視した。

HYG
HYG OAS
 ポジショニングは先週の記事で資料をかき集めたところから大きく変わってなさそうだ。一方今週気になるのは金利上昇により弱いハイイールド債である。こちらは利回りで評価する投資家が多いため金利が上昇すると価格が相応に下落してしまう。というより、金利の上昇分よりも下落しているため、スプレッドも拡大している。もちろん株の方がインフレに強くアップサイドがあるのでハイイールド債を無視しないとは限らないが、「今までの株の上昇(PERの切り上げ)の一部が金利低下によるものであった」とすれば片肺飛行になってしまう。
VIX
  もう一羽のカナリアであるVIXは心肺停止している。20を割り込むと何ヶ月も株を買えなかったリスクパリティファンドがようやく買い上げに来そうであるが、なかなかそのレベルまでは下がらない。日足チャートの絵だけ見比べるとコロナショック直前のじり高局面とあまりボラティリティが変わらないように見えるが、さてどちらが間違っているのか。
TNX
 テクニカルは週足下ヒゲ陽線なのでブルトレンドが続き、ヒゲの3326がサポートとなる。しかし金利上昇の行方次第では株もハイイールド債を後追いする可能性もそれなりに残るため、「3326のすぐ上でショート」はしたくないものの3326ブレイクで困るようなロングも作りたくない、と引続き夏休みモードが続くか。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。