SPX DailySPX Weekly
 先週のS&P 500は3000台でレンジプレイに終始した。先週の記事の「週足のヒゲを素直に信じるなら3200 -3430のレンジを想定することになるか」としていたレンジの上半分での推移となった。「いずれにしても慎重な戻り売りはともかく、イキり立って下でショートを立てると先週のように埋もれやすいのは変わらないだろう」「一方レンジ内で上値を追い掛けても3430の壁が大変遠く見える中でポジショニングと需給フローに逆らうことになり不利そうである」としていた通り、ヘッドラインに煽られたり雰囲気に飲まれてレンジの真ん中で二匹目のドジョウを狙ってショートを立てるのは全くセンスなかった。一方で上値は一時3400近辺まで伸びたものの、もし高値を追いかけていたらヘッドラインに巻き込まれたことだろう。

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 基本的に先週の値動きはヘッドライン主導でありポジショニングは特に悪さをしていないように見える。大統領候補討論会については「討論の勝ち負けというよりバイデンが失敗しなければバイデン優勢の織り込みが進み、失敗すればトランプに逆転されそうという構図」としていたそのものであった。現に議論でどちらが優勢だったかというよりバイデンが大失敗しなかったことによりバイデン優勢の織り込みが進んだ。一方「夏にバイデン優勢と思われていた期間の指数のパフォーマンスも悪くないので、争いが長引きそうな五分五分、つまり大統領選に限っていうと現状がワーストではないか」としていた通り、だからと言ってショートを立てるかどうかは全くの別問題である。「ISMは波乱がなさそう」としていたが実際なかった。金曜にはトランプが新型コロナ陽性と診断されたことからやや波乱となったが、それでも3300台での推移で週を終えている。
VIX
 指数がレンジだからというわけでは決してないがVIXも20台後半でレンジである。
HYG
TIP
 ハイイールド債は株が調整する場面でも全く堅調であった。一方TIPは週の真ん中から伸び悩んでおり、これらから株への決定的な示唆は見られなかった。やはりここからはトランプの回復具合などヘッドライン次第か。

 テクニカルには引続き3200 -3430のレンジが継続している。度重なるヘッドラインにも関わらず地合いは実に強く、レンジの下半分で作られたショートは散々焼かれているので3200 -3300ゾーンへのトライすらショートカバーとの戦いになりそう。一方3430レジスタンスも健在であり、引続きレンジの上半分で急いでロングを構築すべきにも見えない。追加財政合意で3430を一気呵成に抜けた場合は流石にQEも付いてくるだろうから、3200が非常に遠くなったと考えて追いかけるしかなくなるか。逆に大統領選後まで持ち越しとなれば当然短期的に3430突破は非常に難しくなる。下については改めて3200を割ってきた場合はさすがに調整の日柄が追加されそう。とはいえ先週の記事と同様そのあたりの水準で追っかけショートを入れても割りに合わないと考える。それまでは引続きレンジと考えてよさそうであるが、更に上下に財政・政治関連ヘッドラインが飛び交いそうなのは明らかなのでレンジプレイと決めつけて大きなポジションを逆張りするのも危険そうであり、あまり参加したくない相場である。

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