

先週のS&P 500は続伸となった。「3500 -3650レンジを3530 -3650くらいに引き上げることはできそうだ。3650ブレイクまでは高値を追いかけずどこまでエントリーを引き付けられるかが問われることになるが、もしブレイクしたら付いて行くしかないのは先週の記事と変わらない」としていたが、3530までの押しはさすがにやって来なかった。また3650を更新する前に11月末のリバランスフローで一時3600まで急落したが、すぐに押し目買いが湧いて3650をも上にブレイクした。そこからは確かに付いて行くしかなかった。やはり確信犯的な上値追いとなっている。



周辺環境としてはひたすら金利上昇・ドル安である。金利上昇が指数のバリュエーションを圧迫する懸念も提起されているが、今のところよりインフレに弱いはずのハイイールド債すら上値を追いかけている。以前にも取り上げたようにいわんや株をや、である。VIXは20に張り付いている。


ポジショニング。野村によるとCTAは米国債先物ロングをカットしつつ株式先物ロングを積み増している。

ドイツ銀行のシステマティック勢と裁量勢を合わせたポジショニングも選挙を通過して一段とロングを復元している。モメンタムは積み増しであり、一方で次にクラッシュした場合のマグニチュードはコロナ後以来を更新する可能性が高くなっているが、それがいつやってくるかは分からない。
マクロ的な材料は12/16(日本時間12/17早朝)のFOMC、年末の米議会休会前の追加の財政出動合意の成否、Brexitというとことか。(クレジット周りの買い支えが年末に失効する代わりに)FOMCでの国債買入れ長期化や量的拡大を期待する声もあるようだが失望させられないか。ただこれらも注目度は下がって来ているため、相場のクラッシュを招くというより押し目のありやなしやを決めるものにすぎないだろう。逆に今更ファンダメンタルズ的な材料で上に何%も飛ぶイメージも付かない。
テクニカルには週足は2本目の下ヒゲ陽線となり、ついに3600がサポートとなる。3650レジスタンスは突破されたため消滅、そのまま3699まで追いかけさせられたことになる。今のところ1%弱程度の下押しは全て直ちに押し目で終わっており、ショートは引続き危険に見える。3600を背にどこまでロングを引っ張れるかが問われることになりそう。飛び降りるタイミングはよく分からないが、確信犯的なカチ上げがさらに加速した時だろうか。一方3600を下に割ったら戻り売りに転ずるか。
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