


先週のS&P 500は利食いモードが続き値動きはパッとしなかった。金利上昇が止まらない中やや神経質な値動きが続き、連日の関係者のテーパリング示唆発言の火消しが期待されていたパウエル議長講演は実際に火消しとなったが特にゴルディロックスバブル再開には繋がらず、続いてバイデンが発表した1.9兆ドル景気対策案も白けたリアクションで迎えられた。週足はヒゲが大変短いものの小さな上ヒゲ陰線となった。先週の記事で重視した確信犯的な買いは息切れした形となる。


野村によるとCTAはダウ先物とナスダック先物の双方でポジションを拡大しつつある。金利上昇に呼応するように9月対比でもダウの追いかけ方の方が積極的であり、ナスダックの方は9月ほど積み上げていない。

このテックからのシフトは値動きにも現れている。やや古いチャートになってしまうが秋以来GAFAM (FAAMG)は指数よりも弱い。民主党が選挙で勝ってから規制強化なども警戒されていて他のセクターにシフトしやすい流れが続いている。

コールオプションの出来高は秋よりも盛り上がっている。個人が再び元気になってきたようである。
ファンダメンタルズ的には寒くなるに伴い欧州が再びロックダウンに入ってきた。米銀決算への期待ハードルは高かったようで、またパウエル議長講演もバイデン景気対策発表も通過したまま白けているとなるとファンダメンタルズ的に上を狙うきっかけがISM製造業を最後に見当たらなくなっている。マクロなリスクオフで金利が下がった方がナスダックが浮上して反転しやすいパターンもあったが、最近のGAFAMの地合いを見ているとそんな力もなさそうにも見える。先週の記事で述べたようにVIXも値動きを後追いするだけならシステマティック投資家が急に出てくる気もあまりしない。個人投資家だけは給付金が続くと買い余力が出てきそうである。
テクニカルには新しい上ヒゲの3825がレジスタンスになり、3630 -3825のレンジに移行するか。「大統領選通過後も2%程度の振り落としはちょくちょく来ているため、あまり高いコストで新規ロングを作ると右往左往させられそうに見える」としていたような振り落としがまた来やすそうな雰囲気に見える。しかし3630もまだまだ遠く、万が一後で3825の上で買い戻すかどうか迷うことになるのもアホらしいので、細々としたポジションなら下を叩くほどでもなさそうだ。
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