

2月の中国公式PMIは製造業、非製造業ともに分岐点スレスレまで落ち込んでいる。

公式製造業PMIは毎年春節のある2月に前月比で落ち込む傾向があり過度に重視すべきではないという見方もできる。

サービス業の方は建設業が最も不調が目立ったが、本ブログでとりあげたように旧正月の民族大移動が抑制された影響もありそうだ。輸出新規注文もやや落ち込んでおり、これは海外のリモートワーク需要が一巡したからか、それとも海外の生産も回復して中国製品への依存度が下がったからか。

シティエコノミックサプライズ指数中国版と2020年6月以来のマイナス域に突入している。



経済成長の源であるクレジットインパルスはコロナ後の経済対策のおかげで大きく伸びてきたが、足元は引締めがやや優勢となっている。SogGenの予想では更なるインパルスの低下が見込まれている。中国が再び2018年と同様のデレバレッジ運動が再開する可能性が高く、そうなればグローバル景気回復は中国発から他国にドライバーのバトンに渡すことになりそう。もっとも2018年にデレバレッジ運動が中国経済に与えた損害を追いかけても特に得るものがなかったように、中国国内の景気はともかくグローバルで悪さをするほどにはならないだろう。

企業預金のM1はまだ増えており、クレジットインパルスが鈍ってもさすがに流動性には悪影響が出ていない。
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