Hang Seng
HSCEI
 S&P 500が快進撃を続ける横でハンセン指数の上値が重い。前回の記事で取り上げた春節リバーサルの後もHSIの3万ポイント超え定着は日に日に遠くなり、とうとう日足で巨大なヘッドアンドショルダーとなってしまった。中でも香港上場の中国株から構成されるHSCEIは一足先にヘッドアンドショルダーとなっている。春節前の米国からの海外株投資の流行(バブルの染み出し)が逆回転している。
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 3月末になると中国ハイテク株で巨額損失を出してポジションを畳まされた犯人としてビル・ホワンのアルケゴスの名前が上がったが、その後もアルケゴス銘柄とされる銘柄群も出尽くし反発とはなっていない。プライムブローカーのクレディ・スイスの担保処理はまだ終わっていなかったようだ。
BABA
 最高指導者の私怨もあって当局から虐められていたアリババは独禁法違反の罰金が決まって出尽くしとなっているが、代わりに次の規制強化のターゲットになるのはどの企業かと疑心暗鬼になったりと界隈のセンチメントは最悪である。もしBABAが出尽くし上げを全戻ししたらチャートは更に悪くなる。

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 CSI 300で見ると年初来で米株どころか世界株指数MSCI ACWIをすらアンダーパフォームしている。
MCHI
CXSE
CWEB
 米国上場の中国株ETFのMCHI, CXSE, CWEBはいずれも年初のバブルをそっくり吐き出したチャートとなった。特にインターネット企業はMSCI Chinaをもアンダーパフォームしているようだ。このあたりの面々と比べるとHSIのパフォーマンスはまだマシである。

 チャートは明瞭であり、香港・中国株のバブル再開を確認するにはHSIの右肩29700ブレイクを待つ必要がありそう。右肩ブレイクに成功したナスダックとの温度差はチャート通りでもある。しかしそれだけにもし29700をブレイクできたら前回の記事で触れていた「3万ポイント台で定着しない」法則をひっくり返す可能性も秘める。
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 マクロ的には経済回復のドライバーは中国から米国にバトンタッチされつつあり、中国から出てくるヘッドラインは引締め方向ばかりである。本土投資家の目線からは改善の兆しがない米中対立や、米金利上昇による米国への資金の吸い上げも懸念され得る(Bloomberg中国語版のチャートが示すように米中金利差は再び縮み始めた)。一方で米株でも見られたテックのバリュエーション懸念の顕在化に中国株はやや遅れて追随しているだけにも見え、米株の方でGAFAMがすっかり元気になったからには中国テックも遅れて追随してもおかしくはない。面白くなくなったマクロ環境もむしろ中国株内でシクリカルからテックへの逆流を促しやすいように見える。
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 ここまで中国株センチメントがボコボコになった後はさすがに下値を叩く場面というよりは崩れたところを拾うスタンスの方がワークしそうに見える。年初のバブルからのバブル崩壊でも投資家が全力で突っ込んで傷んだわけではない。ヘッドアンドショルダーが効いており、しかも上値が重いだけでそこまで調整したわけでもないハンセンよりも、重厚長大を排除した米国上場ETF群を選好する。盛り上がらないまま淡々と毎日売られるようでは買いづらいが、どこかで出来高が激増したら拾ってみる価値がありそうに見える。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。



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