
先週のS&P 500はセル・イン・メイ後に決め打ちした4060 -4230レンジの上半分でじり高となった。先々週がレンジ下半分、先週は上半分での推移となった。日足ではイントラデーでリスクオンになっても引けにかけては弱いことが多く日足上ヒゲ陰線を連発している。下値ではセンチメントが極まった後のショートカバーが入りやすかったが、上値では27日のMSCIリバランスの大型テック売りもあって重かった。

ショートカバーが先週の記事で想定したようにナスダック主導かどうかは微妙なところだった。




久々に野村クオンツのレポートが流れてきた。「インフレーション懸念」でセンチメントはすっかり弱ってしまっている。CTAは上旬のやや大規模なセル・イン・メイで裁量投資家の利食いに遅れて追随する形でポジションを落とし、そして落としっぱなしのまま直近の反発には全く乗れていないようである。

シーズナリティ。早く言えという話だが、大統領就任1年目のシーズナリティというのも出回っており、セル・イン・メイがなかった。納税期限から2週間のリターンはよいとのアノマリーはばっちりワークした形となる。

NAAIMは「現実の値動きとの乖離はショートカバーの燃料になり得る」としていたが、現に指数は反発し、NAAIMも遅行して半信半疑ながら反発した。

マクロ的には全くニュースがない。せいぜい「株のセンチメントがビットコインに連動する」のが目立つくらいである。週末前に週末のビットコイン下落に伴うセンチメント悪化に備える動きはすっかり定例化してしまっている。
テクニカルにはセル・イン・メイ後に決め打ちした4060 -4230レンジから逸脱していない。CTAが早期にポジション再構築にやってくれば上値が軽くなりそうであり、ゆえにレンジ内の逆張りショートも気が引けるのだが、それまでは引続きレンジ内どこまで安く押し目を拾えるかを待つことになるか。システマティック勢の押し出しはVIXの低下がきっかけとなるか。
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この記事は投資行動を推奨するものではありません。