Daily Vaccine
Cumulative Vaccine
 日本のワクチン接種ペースは長らく期待されていなかったが、足元で加速が目立っている。まずワクチンがちゃんと手に入るかが懸念されていたし、次に接種スタッフが足りないことが懸念されていたが、一旦ルールが整ってやるべきことが決まるとさすがに速いようである。

 今年に入ってからワクチン接種ペースで先陣を切ったのは米英であり、どちらも終盤戦に差し掛かっている。欧州はイギリス製ワクチンに不信感があったりとグダグダだったが、3月後半から主要国で急速にペースアップしてリオープンの目途が立った。そして欧州主要国から更に2ヶ月遅れて日本がキャッチアップを始めている。高齢者の接種さえ進めばよくも悪くも日本でもリオープンしそうであり、夏のオリンピック開催もテクニカルな調整点を除けばほとんど懸念がないだろう。

EURUSD
Stoxx
 3月後半までは「米国以外でリオープンプレイするのは僭越」という状況が続いたが、欧州の急速なワクチン接種ペースアップでやや構図が変わった。ワクチンだけで解釈するとこじ付けの嫌いもあるが、とにかく4月以降欧州は株と通貨のダブル高となった。
TPX
 素直に考えれば3月後半の欧州と同じステージにある日本でも同じ展開が見込めそうであるが、果たしてどうなるか。織り込みの期待の薄さは間違いない。通貨についてはあまりにも強い円の独歩安トレンドが続いており、それが全く反転すると決め付けるのはさすがに勇気がいる。TOPIXの方はもう少しチャートが分かりやすく、大きな日足ヘッドアンドショルダーの右肩を再攻略できるかどうかというところに差し掛かっている。足元の水準はレジスタンスの真下でありオッズが微妙であるが、もし5月高値でもある右肩の1955をブレイクできれば最高値更新が再び見えてきそうである。

この記事は投資行動を推奨するものではありません。