SPX
 S&P 500はまさに夏休みという形で小動きに終わった。月初に入ってやや押された場面もあったが押したところでは買いも入り、週足は見えないほど小さなものとなった。ADPがやや滑ったが金曜の雇用統計は堅調であった。指数は金利上昇にも動じず景気回復加速期待にも動かされなかった。中国株やらデルタ株やらは依然材料視されていない。

VIX 
 指数が動かなくなったのと連動する形でVIXも週末に崩れてしまった。ボラティリティの低下は理論的には指数を上に押し上げるが、どうも夏休みに上値を買い上げる興味も湧かなかったようである。
NAAIM
 NAAIMセンチメントは長い無関心を経て久々に上抜けている。とすれば今後踏まされる余地は減ってきたか。
JPM Retail
GS
 ポジションが多少重くなったところで、個人投資家からの資金流入は少なくとも7月までは大規模に続いており値動きにまで重さは感じさせない。中期的には自社株買いも続いているようである。
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 もっとも、GSによると8月になると株式へのフローも流出に転じやすいようである。これが夏休みのシーズナリティの背景となっている。
HYG
 金利は低下を経て急上昇したものの、水準が水準なのでこの程度の金利上昇では(ナスダックのある程度のアンダーパフォームを招いたものの)指数ベースの株売りに繋がっていない。株よりもアップサイドが薄く金利上昇に敏感なハイイールド債すらクラッシュしていないのに株のクラッシュは期待薄である。

 テクニカルは先週も売りシグナルが出なかったが、今週は小さな下ヒゲ陽線となっており、ヒゲの4370すらブレイクされないうちは安心できる上昇トレンドが続く。先週の記事ではテクニカルのブルをシーズナリティのベアで上書きしたが、上に少し動いただけなので意味がなかった。もっとも8月のシーズナリティが湿気ているのは変わらないので、どちら方向にも大がかりにベットする価値を見出せない。VIXと目先のフローとテクニカルに逆らって予想で建てるショートだけは相変わらず危険である。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。