Spx daily  
 先週のS&P 500もじり高となった。経済指標はISMが少し良くて雇用統計がだいぶ悪く、しかも金利も下がらなかったが、指数は動いていない。指数が動かないのでVIXも上がらない。

HYG
HYG vs VIX
 カナリアの片割れであるHYGは8月中旬からの反発サイクルでむしろ株よりも上値を伸ばしている。マクロ的にはあまり心躍る指標がないが、では株だけが他の市場対比で不当に上がっているかというとそういうわけでもない。むしろ米株の上昇は緩やかであり日本株などの外縁部に染み出した強気の方が目立つ。中国ADRは脛に傷があるので染み出し先にはならないが、米株の足を引っ張らなそうということだけははっきりしたようだ。色々と波及するルートを考えたが全部実現しなかったようである。とはいえ、ここからHYGのような派手なカチ上げが来るようにもあまり見えない。エバ―グランデのデフォルトが秒読みになっているが、これもどこまで影響があるかよく分からず、当てに行くのは気が引ける。
Stock clock
 9月は夏休みから戻ってきて一波乱ありそうなシーズナリティがあるものの、テクニカル的にはまだその兆候がなく、依然4360~50SMAの4400近辺をサポートとしたじり高トレンドが続く。この夏も「夏にいよいよピースが揃って本格的に暴落を狙えそうにしか見えない局面が来ることは2,3年に一度はあるが、だいたいその時が底なので下がった後にやたらと悲観的になることだけは避けたい」という結果になったというか、暴落を狙えそうな場面が来たかどうかも怪しい。外縁部はともかく米株に関しては雇用統計への反応が今ひとつ整理しきれず素直に上値を追いかけづらい。引続きショートを封印しつつ押し目買いスタンスを続ける形となるか。

この記事は投資行動を推奨するものではありません。