SPX Daily 
 先週のS&P 500は上値追いの一週間となった。2週連続で押し目買いと言い続けてきたものの結局押し目がやってこなかった。「4535が週足サポートとなり、それすらブレイクされないようでは売りはコールの盛り上がりに焼かれる危険性が引続き高そうである」としていたのだけは正しかった。
SP500 28days
 後出しな条件の選び方ではあるが18営業日中16日が上げており、これは1990年以来である
US total option call volumes
 実際株式コールオプションの売買ボリュームが10月に入って再び盛り上がっているのが確認できる。
Goldman front end vol
Goldman rates curve and equity
 木曜未明にFOMCでテーパリング開始が決定されたが、それを受けた金利上昇は1日しか続かず、金曜の雇用統計はよかったらしいものの結局超長期金利を中心に低下で帰ってきており、株に対して悪さしなかった。またFOMC直前に発表されたリファンディング計画ではテーパリングに合わせる形で国債発行規模が縮小しており、これは本ブログが夏から「過保護」と表現してきた通りである。短期金利の不確実性は結局長期金利にも株にも伝播しなかった。金利カーブのフラットニングが目立ったが、GSによると相当フラットにならないと株にとってネガティブになるわけではない。「一番アホらしいのは早期利上げ否定が改めてコミットされた場合にマクロベアが結局自棄っぱちで上値を追わなければならなくなること」というまとめになる。

most shorted stocks
 最もショートが重い銘柄は月末から急騰しており、ショートカバーが入っていることを示唆している。
NAAIM
 NAAIMは更にユーフォリア域に突っ込んでいるので、上値追いを正当化しない。
SOX
 射幸心を煽るテスラ株よりやや筋がよい材料として、長らく鳴かず飛ばずだったSOXがクアルコムの好決算などでぶち上げているファイザーがコロナ治療薬を発表しているのもグッドニュースであったが、指数に限って言うと既に上がり続けた後なので一段高には大して繋がらなかった。
Blackout
 テクニカルには引続き強い上昇トレンドが続いている。とはいえあまりにも垂直にぶち上げた後でありどんどん付いて行きづらくなっている。グッドニュースが二つ続いた金曜の日足は上ヒゲ陰線となっており、4720はレジスタンスであり短期的にはやり尽くした感も漂う。もっともだからと言ってすぐ慣性に逆らってショートを入れると焼かれるリスクが残るのは先週と変わらない。一方ロングは4720を目前に一旦様子見に徹してもバチが当たらないと思われる。シーズナリティは引続き年末にかけた自社株買い再開を背景に引続き非常に強いので、多少調整したところで下を慌てて叩く理由はない。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。