

先週のS&P 500は小動きとなった。CPIもPPIもディスインフレーションとなったが指数は目立った反応を見せなかった。基本的に毎日時間外で指数先物は堅調であり、NY市場がオープンすると売り込まれ、引け近辺にかけて中途半端に買い戻されてきた。これは複数の日足下ヒゲになって表れている。引け値で見るとほとんどボラティリティが出なかった。週足は煮え切らない小さいものとなった。

ヒートマップは引続きGAFAMが無双しているが、上げのメンツが入れ替わっている。一歩先に上昇したMSFTとAAPLから先週出遅れていたGOOGL、AMZN、NFLXへのシフトが目立った。


DBのポジショニングは先週流れてきた分と比べて裁量勢が更にポジションを落としており、代わりにシステマティック系が買い増している。狭いレンジの中で裁量系からシステマティック系へのポジションの受け渡しが行われているわけであるが、後者は明らかにリアライズドVolが上がらないのを見て買っている。ということは相場は米国の債務上限の早期解決などのマクロなグッドテーマと1日2%以上の下落に対してそれぞれ上下に脆弱になる。

もっともシステマティック勢の中でもGS CTAは4月末から緩やかな売りに回っている。ということはシステマティック勢の買いはVolコントロールかリスクパリティか、ということになる。裁量投資家の現物っぽい売りで下がったところを引け前に機械的に買っていたのがこの人達の仕業だろうか。ちなみにFTがBarclayHedgeから聞いたところによると2022年末時点でCTAの運用資金は365bnで、HF業界の4.8tnの1割弱である。

フローではテックへの資金流入が目立った。

2023年Q1では0DTEのボリュームは更に増えている。イントラデーで下げたところの買い圧力はこの人達の仕業でもあるだろう。

NAAIMは少し悲観化しており、値動きの割には総楽観にはなっていない。米国の債務上限等が控えているので仕方ないところであるし、実際にそれくらいのバッドニュースがやってきたらさすがに素直にクラッシュするとは思われるが、逆にやってくるまではじり高が続きやすそうに見える。今週はOp Ex週にあたり週末にOp Exを迎える。オプションの消滅に従い4100 -4150から離れやすくなるか。
テクニカルは動かなかったので変化に乏しい。引続き4048がサポートとなり、上値は何となく4150が抑えている。テクニカルというよりは米国の債務上限を見守る展開になるか。
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この記事は投資行動を推奨するものではありません。