
先週のS&P 500はイメージの逆で上げてから下げた。さすがに週足陽線の次は陰線というのは安直すぎた。レジスタンスとしていた4527をあっけなく突破し、4600近辺まで伸びた後にナスダック銘柄を中心に反落した。水曜の引け後はNFLXとTSLAの決算が滑った。更にTSMCが見通しを引下げておりAIバブルに大きく水を差した。前回の記事では「実際いまさら大滑りするとも思えないものの、一方でJPMなどの決算後の値動きからよい決算でもあまり上には吹っ飛ばなさそうな気もしている」としており、金融セクター自体はその後改めて堅調な決算が続いてアウトパフォームしているものの、結果的にその後の決算跨ぎのオッズは最悪だった。もっともサクッと下げたのはナスダックだけでS&P 500はそうでもない。

GSのCTAはフルロードに近くなっており上下のバランスが悪化している。もっともこの態勢は今に始まったことではなく、これを参考にするのが早すぎたらこの2ヶ月の上昇を取り逃すところであった。

先週も雑な買いが旺盛であり、GAFAMのコール買いが殺到していた。

もっともDBによると小口投資家だけが買い上げているわけではない。取り残された投資信託もベータを復元している。

HFコミュニティも上げに取り残された組であり、7/12 -18の週で大がかりなショートカバーを余儀なくされている。これはジャンキーな株が跳ねたからだろう。

NAAIMはついに2022年を通してのレンジを上回って総楽観になりつつある。この総楽観の直後にナスダックが急落したのでしばらく元気がなくなるか。


今週はGAFAMの決算が続く。ここまでは決算はアップサイドよりダウンサイドの方が大きい展開が続いた。更に木曜未明のFOMCと木曜のECB、極めつけに日銀が続く。

前回の記事でも述べたようにシーズナリティが強い7月は終わりつつある。
テクニカル。日足は水曜高値の4578がレジスタンスとなる。サポートは急激に上げてきたので見つけづらくなっているがCPIの窓が位置する4450あたりか。基本的には水準よりも、ダウンサイドの方が大きそうに見えてきた決算や中銀イベントのタイミングを回避する方が大事になりそうである。もっとも月末まで通過したら再び売る理由が減るため下を叩くほどでもない。
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この記事は投資行動を推奨するものではありません。