SPX technical
 S&P 500は雇用統計後のラリーが続いた後、週後半に金利上昇と中東の地政学リスクでそれが台無しになっている。地政学リスクは週明けは一度は都合よく金利低下のゴルディロックスと解釈されかけたが、CPI不調な国債入札が続いた後にそれが否定されている。相変わらずS&P 500は債券化しており金利上昇に対して脆弱になっている。これは決算期に入ってEPSに再びスポットが当たることで解消されるかどうか。本ブログでは全体的に上値は4500以上でガチガチに固まっているとしつつも下値は4216より下も想定しづらいとしていたが、その広すぎるレンジの概ね真ん中での往復となった。
GS CTA positioning
 GS CTAは10月に入って予定通りに買戻しが確認されている。もっとも先週後半の下落を受けて買戻しも止まるかもしれない。ディーラーのガンマも指数のラリーと共に一時ポジティブ域まで戻ってきたものの、直近では恐らくネガティブ域に逆戻りしているのではないか。ただその場合もOp exでは一回綺麗になってもおかしくない。
DB Positioning

DB Put Call Volume
DB Vol con sensitivity
 DBのポジショニングでは裁量勢もシステマティック勢も売りで揃ってきた。Volコントロールの2%の値動きに対して予想される売りリアクションがやや小さくなったのもややポジションを落としたからだろう。
GS VIX Call Index
 週末はVIXコールの出来高が急増しており、地上戦開始などのヘッドラインリスクが大きい中で週末跨ぎのリスクをヘッジする動きが目立った形になる。何も起きなければこれらのヘッジは潜在的なアンワインド圧力になるが、果たして。
NAAIIM
 NAAIMは週前半のラリーを受けてやや好転している。そこに週後半のクラッシュを喰らっている形であるが、幸いそこまで楽観的にはなっていない。
Earnings Whispers
 決算シーズンが始まりつつある。金融は堅調に始まっているがヘッドラインにかき消されてしまっている。逆にヘッドラインで下がったところは決算で戻しやすいのではないか。

 テクニカル。週足的には依然レンジ気味の推移となっている。そのコップの中で日足はクラッシュする前の高値4385がレジスタンスとなる。日足サポートとまではいかないまでも、下値目途はその前の雇用統計後の下押しの4284があり、この100ポイント幅のレンジを目下は意識することになるか。前回の記事で述べた4350は何の分水嶺にもならなかった。週足レベルでは引続き4216がサポートとなる。前回の記事の感覚では地政学リスクで4216が破られるかどうかという感覚だった。体感では紛争が激化したように感じられるものの、4216はまだ遠い。4500台はもっと遠いだろう。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。