

S&P 500は再び大幅に上昇した週となり、9月末からの本ブログの中期ビューである「4500台復帰は年末まで難しい」に反して4500台に載せた。先月には「株式のクラッシュだけが債券を救える」などと言われていたのだが、結局株式クラッシュ抜きの金利低下と株高の併存、つまりゴルディロックスとなったのである。CPIは事前には上振れが警戒されていたが、蓋を開けてみると順調なディスインフレーションが続いており株式指数は爆騰した。小売売上高も金利上昇にも景気後退懸念にも繋がらなかった。

象徴的だったNVDAは400ドル割れが無効になり、再び500ドルに迫ってきた。今週に決算があり、決算後の値動きはともかく決算自体はこれまでまだ滑ったことがない。

上昇の燃料はやはりショートカバーであり、GSのショートバスケットは11/2のISM後に続いて再び爆騰した。



GSのCTAのショートカバーはかなり進んだ。これまでの買戻しはここ10年でも最も激しいものになった。月末にかけてはメインシナリオが緩やかな買戻しになっており偏りがなくなった。激しいラリーでディーラーもポジティブガンマになっており、中でも4500近辺のコール建玉が最も多かったため4500近辺での小動き化に繋がっていたものの、それも17日のOp Exで消滅する。

久々のDB positioning。こちらもポジションを落とした後にやや復元している。

NAAIMは更に楽観化しているが、極端な楽観まではまだ行っていない。

10月に外れて11月に再び最もワークしたファクターになったシーズナリティは依然味方である。

テクニカル。年末まで来ないと思っていた4500台載せが実現してしまっている。もっともヘッドアンドショルダー右肩の4550まではまだ少し距離がある。サポートは依然4350である。ここまでは4500ピンが自己実現しながらVIXが崩落したが、OpExで4500ピンは消滅したため、今週から4500から離れやすくなる可能性が高い。ポジティブガンマでOp Exを通過して続騰した記憶があまりないが、一方CTAは依然買いサイドにいる。初押しになった場合は売りでは追いかけず、取りあえず拾ってから深追いもしない、が定石となるか。上に伸びた場合は依然4550のレジスタンスの手前はオッズが良くないだろう。NVDAの500ドルとS&P 500の4550にセットで注目することになるか。
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この記事は投資行動を推奨するものではありません。