SPX technical 
 S&P 500は静かに続伸している。サンクスギビングが明けても大きな動きは見られなかった。中身はGAFAMが弱く、それまで売られていた小型株中心のラリーとなった。ダウも大幅に上値を伸ばした。ISMなど経済指標は弱く、金利低下幅ほどには指数が上がらなかった気もするものの、株式指数が逆行安になるほど景気懸念が高まったわけではない。水曜は一度指数が上値を伸ばしたものの、ほぼ寄り天となり押し戻され、金曜になってようやく再び4600にチャレンジしようとしている。前回の記事では小動きを想定していたが、S&P 500は上昇が優勢となり、ナスダックに限っては上を買って下を叩かないことが大事だった。
Bloomberg SP500 weekly percentage move
 週間では4月以来の小さな値動きとなった
BofA buy the dip
 結局2023年も押し目買いがワークした年となった。
GS CTA
 GS CTAは2週間に行われたものとしては2014年以来最大のショートカバーを経てポジショニングがショートからロングに転じている。CTAのショートカバーは終わりつつあり、上値追いのドライバーとしてはニューロングを、フリップするまでにどれだけ積めるか、である。
DB positioning
 DBのポジショニングがようやく流れてきた。Volコントロールは少なくとも先々週末の時点ではフルロードになっておらず、高値追いはVolコントロールの残り少しの復元余地を追いかけることになる。
DB discretionary positioning
 裁量勢のポジショニングは再び重くなっている。ヒストリカルには裁量勢のポジショニングはEPSリビジョンに連動してきたのだが、今回はリビジョンが低迷する中でのポジション引き上げである。金利低下トレードか、FOMOか。
BofA Buyback
 基本的に2023年中にわたって低調だった自社株買いが年末に急増しており、こちらも買い手となった。Insider Transaction Ratio
 先週の記事でも創業者による株式売却を取り上げたが、インサイダーはネット売りに傾いている。機械と自社株買いが買って幹部が売っている、という構図になる。
NAAIM
GS sentiment indicator
 NAAIMは再びそれなりの楽観まで来ているが、まだ総楽観というわけではない。GSのセンチメント・インディケーターはいいところまで楽観化している。
Nomura Dealer Gamma
 テクニカル。週足は短い下ヒゲ陽線となり、安値4537はサポートとなる。その下でも4500台は小動きと想定される。これまた1週間以上前のチャートだが野村によると4500台ではディーラーがロングガンマであり、4500を切って初めて下落が加速する可能性が出て来る。年末のJPMカラーのエクスパイアまで小動きが続くか。

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この記事は投資行動を推奨するものではありません。