S&P 500は極めて限定的な押し目を提供した後に上値を伸ばした。ほとんど材料もなくなっている中、前回の記事では「5100 -5260の間でどこまで深い押し目を拾えるかである」としていたのだが、下押しは5200までで木曜には過去最高値を一時更新した。1-3月期の実に40%の営業日が過去最高値引けだったと言われている。
月末・期末を控えて年金基金などによる株式を利食って債券に振り替えるリバランスっぽい値動きが連日目立った。これはゴールドマンなどが事前に予告していたのだが、目に分かる形で観測できたのは珍しい。JPEQXのカラーのロールも月末に入っており、古いものは当然全てのレグが実勢から離れてしまっている。新しいものは4185 / 4970 / 5565となっている。
久々にGS CTA。買い上げそうにはないが大して売りにも回らなそう。
BofAのガンマ分布は多少凸凹があっても基本的にロングガンマが続く。
インサイダーの売りは今のところ止んでいるが、それでも1-3期を通すとラージテックを中心にオーバーによる自社株売却は近年にない規模になった。
NAAIMは再び総楽観に近付いた。これだけ見ていると再び調整リスクが高まっているように見える。最後に残っていた経済指標であるPCEの数字はインフレ再加速懸念を加速させるものではなかった。またFedの今年利下げ死守スタンスはそれでも続いているが、利下げを遅らせる声もボスティック、ウォラーから上がり始めており、これがウィリアムズかパウエルまで波及したら一波乱ありそうなので、彼らが喋る前は要注意である。
テクニカル。期末から期初に変わるタイミングであり、1月のように一旦売られて始まっても驚かないようにしたい。もっとも静かな上昇トレンドはまだ続いており、それが崩れる方にベットするのは逆張りであるし、1月のように売られたところは拾ってもまだ問題ないだろう。5200はサポートとなるがそれはあくまでも日足のものであり、週足は木曜の引け前に売りに押されたせいで上ヒゲが下ヒゲよりも長くなっている。従って5200の日足サポートが残っているものの、週足サポートは5100から上がって来るわけではない。ナスダックはややアンダーパフォームしており週足が上ヒゲ陰線となっているため16476が週足レジスタンスとなる。SOXもレジスタンスの5000を再び超えられていない。従って新しい期に入ってS&P 500の値持ちが引続きいいとしてもそれはディフェンシブ系主導に変わる可能性がある。逆にSOXがあっさり5000を再ブレイクしたら再び付いていくしかない。
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この記事は投資行動を推奨するものではありません。