すっかり注目度が下がってしまったウクライナ戦争について久々に。セベロドネツク・リシチャンシク戦役の後の情勢は圧倒的にロシア軍優勢、ウクライナ軍劣勢であった。しかしロシア軍と政権の戦争指揮はまたしても本ブログの予想の斜め上を行ったため、前回記事の敗北主義 ...
カテゴリ: 新興国
ドンバス戦線は引続きWW2レベルの陸戦
久々にドンバス戦線について。前回の記事はマリウポリ陥落の直前にあたる3ヶ月ほど前になるが、その後3ヶ月の戦闘の様子は前回の記事の描写の域から逸脱していない。前回の記事を繰り返すだけでその後のドンバス前線の展開の描写になる。「(ウクライナ軍が)ここまで善戦 ...
ドンバス戦線はついに第二次世界大戦レベルの陸戦に
前回の記事ではロシア軍のキエフ近郊からの全面的な撤退の開始、マリウポリの攻防そしてドンバス戦線へのシフトを描いた。攻勢でも勝てなかったキエフ近郊からの撤退に際し、もしウクライナ軍が反撃、追撃に出たら無理に突出していたロシア軍が壊滅的な打撃を受ける可能性 ...
時間切れで冬戦争は劣化版中越戦争へ
ロシア・ウクライナ紛争は意外な長期化を見せている。戦局自体は前回の記事の延長上で推移している。キエフ~チェルニーヒウ~ハリコフ間について本ブログは早々に「これ以上の戦闘継続はロシアにとって困難かつ無益である」としていた。またキエフ戦線が主戦場でもなくな ...
ロシア・ウクライナ紛争は20世紀型の全面戦争に
ウクライナ紛争についての前回の記事は大恥をかいた。「引続きキエフをはじめとするウクライナ本土は安全である」とした翌朝からキエフが空爆を受けたのである。もし現地に住んでいてそのような判断をしていたら死ぬところであった。ドンバス戦線への介入に続き、プーチン ...
ロシア外貨準備凍結と米ドル流動性問題
ロシア・ウクライナ紛争がいよいよロシア軍によるウクライナ全土への侵略戦争に発展するにつれて、米国とEUは歩調を合わせてロシアに大規模な金融制裁を発動した。2/26にEUは米国などと共同声明を発表し、当局が選択したロシア系銀行をSWIFTから排除すると共に、そのインパ ...
ロシア・ウクライナ紛争の背景整理
原油高で元気があり余っているロシアがウクライナを軍事的に圧迫している。2021年後半から断続的にウクライナとの国境地帯に軍隊を集結させ、ベラルーシも巻き込んで演習を続けてきた。集結した軍隊の数は10万後半と言われており、これは旧ソ連末期の東欧に駐留していない ...
オミクロン株も主に非mRNAワクチン国への悲報
11月末に大型新人として華々しくデビューしたオミクロン株(B.1.1.529)はマーケット的にはさっぱり続報がない。本ブログは相変わらず非医学部卒が書いているの医学には立ち入らないが、どうも30何か所も変異しただけあって感染力が強く、ワクチンを2回接種した人でもブレ ...
格付け会社に背中を刺されるのを警戒する時間帯
新型コロナによる経済活動停止に伴いグローバルで財政出動ブームが来ており、経済活動が止まっても財政出動、特に直接ばら撒きにより資産価格は徐々に安定に向かいつつあるが、その調和をぶち壊しかねない幽霊が世界中を徘徊している。格付け会社である。メキシコ「BBB ...
トルコ当局が見せるレトロな通貨防衛
一時は通貨危機が落ち着いたように見えるトルコリラが再びきな臭くなっている。3/31のトルコ統一地方選を前に通貨安を恐れるエルドアン政権が再び市場への介入を始めている。図は1,200%まで急騰するトルコリラのオーバーナイトスワップ金利。 トルコのGDPは2018年の通貨危 ...