前回の記事では他の先進国の住宅ローンの変動比率を見て来たが、投資とは別に我々の実生活に最も関連が高い日本はどうだろうか。日本はリーマンショック前は米国と同様、固定金利住宅ローンが大半を占めていたが、リーマンショックを経てかなり長い期間にわたって低金利政 ...
カテゴリ: 先進国
日本銀行がYCCを突如修正した背景と評価
年末を前に日本銀行が唐突に今までのイールドカーブ・コントロール(YCC)政策における10年国債金利の誘導幅を±0.25%から±0.50%まで拡大した。今まで誘導幅上限の+0.25%に張り付いていた10年国債利回りは直ちに+0.50%に近付いた。金利スワップ市場は既にこの修正を事前に ...
テックの解雇ニュースと幻の労働者FIRE
This is why Facebook $META is down 70% in a year and 20% today. 23 year old product manager just took the stock down to the ground. pic.twitter.com/OvnBPC44PL— Inflation Tracker (@TrackInflation) October 26, 2022 ここ数年米国のGAFAMをはじめとする ...
米国の財インフレが一時的であったことが確定する
11月に発表された米国の物価指標は物価上昇のピークアウトを印象付けるものとなった。9月の前回記事でも物価上昇はコア化、サービス化しつつであるとしていたが、その流れはいまだに続いている。10月分CPIはエネルギーの減速が明確であり、またコアCPIの中では自動車の減速 ...
国によって異なる住宅ローンの固定・変動金利の選好
世界中が一斉に金融引締めに差し掛かる中、不動産市場への打撃の懸念が話題になっている。長期金利の上昇に連動する形で住宅ローン金利が上がれば、当然借りる人は減るし、借りられる金額も減って来るので住宅価格はその分ディスカウントになりやすい。住宅価格の調整の ...
財務省はFed利上げ減速に合わせて2回目の為替介入
9月に続いて10/21の深夜に財務省が再び大掛かりな為替介入を行った。為替介入は23時台から夜通し行われ、更に週末を経て10/24の朝に恐らくもう一度入った。サプライズ効果もあった1回目と異なり、2回目はそれなりに市場参加者によって警戒されていたところに正面からマーケ ...
24年ぶりの円買い介入とその規模、原資の考察
先進各国が金融引締めを加速させる中、黒田日銀が頑なにYCCと金融緩和を止めないことから円安が加速した。その過程でまず山崎・元財務官が為替介入の可能性を警告し、その後9/22夕刻についに24年ぶりの円買い介入が決行された。ほとんどリアルタイムで神田財務官が為替介入 ...
BOEが不評な減税策の尻拭いをさせられる
イギリスの30年国債金利が1日で50bp上昇した後に100bp下落と極端な値動きを示した。22日のBOE定例会合(MPC)からの債券の値幅で言うと24%落ちて24%跳ねたことになる。これに世界中の債券市場が巻き込まれて大荒れになった。 事の発端はイギリスのリズ・トラス新政権 ...
米国不動産引締めは将来のデジタルリスクに
一連の米国経済の記事で本ブログは消費者の過剰貯蓄、消費財の供給制約(サプライチェーン制約)、雇用、そしてインフレの中身のシフトについて点検してきた。中でも消費財のインフレが明瞭に終焉に向かいつつあるのを横目にしつこく残っているのは賃金と、「不動産だ ...
米国CPIはガソリン主導からコア化
米国8月CPIの数字は再び市場をざわつかせた。ヘッドラインCPIは年率+8.5%から+8.3%へと大方の予想通りピークアウトの形を保っているが、コアCPIの高止まりが目立った。ヘッドラインCPIはコンセンサスの+8.1%より+0.2%と少し高かったものの、その乖離幅はそっくりコアの ...