問題が発覚してから秒速で破綻したSIVBに続いて、創業167年の名門投資銀行クレディ・スイスも話題になってからわずか一週間で同業UBSに身売りさせられた。クレディ・スイス(CS)はG-SIBs(Global Systemically Important Banks, グローバルなシステム上重要な銀行)の一角 ...
カテゴリ: ETFその他
グローバル大手機関投資家の2023年マクロ見通し
明けましておめでとうございます。新年一発目は偏ったビューを開陳する代わりに、グローバルの機関投資家大手が公表している2023年のアウトルックの取りまとめた。ゴールドマンなどのウォール街のセルサイドのレポートもリンクが出回っているが、そちらより優先度が高くし ...
指数のバリュエーションとはPERではなくERP
連日の下落によってS&P 500のバリュエーションは大きく切り下がった。コロナ後の2020年~2021年を通してS&P 500が割高だったのは今にしてみると異論が少ないはずで、フォワードPERが歴史的にも相当高い20台で推移していたが、それが2022年に入って一気に修正されている。20 ...
パウエル・プットとパウエル・コール
前回の記事で「パウエル・プットの発動は近い」とした直後に、あれだけ 「Fedは株価よりインフレ退治を優先する」と言われていたど真ん中でパウエル・プットが派手に炸裂した。5月FOMCが「今後数回の50bp利上げ」の織込みを誘導し始めたことから6, 7月FOMCは50bpずつと概ね ...
FCIとパウエル・プット再考
明らかにFedの金融引締めに由来するS&P 500の下落が深まるにつれて、パウエル・プット(Fed put, FRB put)の存在についての議論が再び殺伐としてきた。株価が下がると家計にとって逆資産効果にも繋がるのでFedはどこかで市場の救済に出て来るはずだという話と、Fedは株価を ...
ステーブルコインのクラッシュを株、社債、MMFで喩える
仮想通貨コミュニティで互いに関連がある大惨事が同時に2つ起きた。時価総額ランキングトップ10圏内でもあったLunaコインの価格が99.99%以上下落した。またLunaによって価値を1ドルに保証されていたステーブルコインTerraUSD (UST)も米ドルとのペッグを失い0.1ドル台で推 ...
中期的に見た米国債金利のレンジと買える水準
示唆が多かった3月FOMCを受けた記事では米長期金利の下限を2.125%に設定したが、その後米長期金利は10年2.8%台へと大きく上昇している。これは最初はロシアのウクライナ侵攻を受けたインフレ懸念によるもの(インフレ期待主導)であったが、途中からFedの引締め懸念自体 ...
実質金利とゴルディロックス再考
本ブログが昨年年末にQTについて取り上げた後、米金利の上昇が止まらず株式などのリスク資産にも影響を与えた。昨年2月にも「米金利上昇が資産価格調整を招かなかった背景と注意点」で取り上げたように金利とリスク資産の関係は本ブログが常に追いかけてきたテーマであるの ...
金利商品になった社債の遅れたクラッシュ
今年に入ってFedの金融引締め懸念で株と国債がそれぞれ売り込まれる中、その中間に位置する資産クラスである社債も当然崩れ始めた。これにより、株のバリュエーション調整にすぎないとされていたリスクオフ局面は一層深刻な捉えられ方をするようになった。いわば「本丸が動 ...
インデックス投資の隆盛は資産運用のドル化に繋がる
コロナショック以来、日本人の外株シフトが止まらない。日本の公募投信へのフローを見ると2020~2021年は外株しか増えていない。DCには辛うじてバランスファンドにも資金が入っているがやはり外株ほどではない。一方国内株式は全く見捨てられてしまっている。本来なら日 ...