カテゴリ: 日本

 本邦の物価上昇が止まらない。コアCPIが日本銀行の物価目標である2%を上回るのは40カ月連続となる。コアコアCPIは4ヶ月連続の3%超えである。諸外国と同様、2022年のインフレ高騰は一過性であり対処しなくても前年比では落ち着いてきたが、その後も次々米価格高騰など ...

 通商問題の定点観測。「解放の日」後の関税発動猶予から3ヶ月となる、適用停止期限の7/9が近付いても一向にディールは進まなかった。7/9を前にトランプ政権は関税発動(課徴開始)を更に8/1に延期した上で、まとまらなかった貿易相手国には8/1以降の関税率を記した書簡を ...

 日本の金利市場、米ドル相場の陰謀論、そして関税についてとりどめなく。結局日銀の1月利上げは何のトラブルもなく済んだ。それが予定の行動であったにもかかわらず、2月から3月にかけて日本の長期金利は大幅に上昇した。1月末時点の1.2%近辺の長期金利水準はまだ本ブ ...

12月会合前のリーク整理  諸外国が利下げを急ぐ中で一筋縄ではいかない利上げパスを模索する日銀について。11月の記事は「12月か1月の利上げが近付きつつある」をメインテーマにしていたが、その直後から12月利上げに急激に「待った」がかかった。この方向転換の理由はい ...

   日本銀行は7月に利上げを行った後、8月には早速金融市場の混乱を受けて動揺して軌道修正を試み、Fedの利下げ開始と円安の一服、更に日本の政治的日程もあって9月、10月は難なく据置きで通過した。しかしここに来て、米国の成長減速懸念の剥落とトランプ大統領爆誕に ...

7月会合から後退する日銀9月会合  9月の日本銀行金融政策決定会合は、前回の記事で述べた「日銀がパッシブな脇役になっていく」という見立てに沿う形でノーイベントとなった。Fedのサプライズ50bp利下げを受けてドル円が150円を大きく割り込んだため、「為替介入(通貨 ...

最後まで迷ったらしい7月利上げ  日本銀行の金融政策についての前回の記事は7月会合の直前だったが、まさか7月会合の答え合わせが日本株のブラックマンデーになるとは思っていなかった。7月会合に至るまでの流れを振り返ると、直前リークは明らかにいつもより遅く、会合 ...

ずっこけた日銀の6月会合  夏のテーマは「円安と日本銀行の二転三転」であった。日本銀行が3月会合でめでたくマイナス金利を撤廃した後、しばらくは新しい枠組み下の運営がそのまま続くと思われていた。しかし春から夏にかけて今度はバランスシート運営の方で二転三転した ...

 先進各国のインフレ退治の金融引締めで実質成長が一斉に抑圧されてきた中、2024年に入ってから米国の実質GDPコンセンサスだけが急に景気後退スレスレから盛り返し、一転して実質2%成長に戻っている。これは――日本は言うまでもなく――欧州と並べても飛び抜けて高く、米ド ...

 2016年1月に騙し討ちで導入され、以降8年余りにわたって金融機関の収益を圧迫してきた憎きマイナス金利政策がついに撤廃された。同時にYCCとオーバーシュート型コミットメントもゴミ箱に放り込まれた。植田日銀が始まってちょうど1年になるが、前任者の負の遺産の大半を ...

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