日本銀行は7月に利上げを行った後、8月には早速金融市場の混乱を受けて動揺して軌道修正を試み、Fedの利下げ開始と円安の一服、更に日本の政治的日程もあって9月、10月は難なく据置きで通過した。しかしここに来て、米国の成長減速懸念の剥落とトランプ大統領爆誕に ...
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通貨防衛の次に政治に翻弄される日銀
7月会合から後退する日銀9月会合 9月の日本銀行金融政策決定会合は、前回の記事で述べた「日銀がパッシブな脇役になっていく」という見立てに沿う形でノーイベントとなった。Fedのサプライズ50bp利下げを受けてドル円が150円を大きく割り込んだため、「為替介入(通貨 ...
ブラックマンデーを経て日本銀行は脇役へ
最後まで迷ったらしい7月利上げ 日本銀行の金融政策についての前回の記事は7月会合の直前だったが、まさか7月会合の答え合わせが日本株のブラックマンデーになるとは思っていなかった。7月会合に至るまでの流れを振り返ると、直前リークは明らかにいつもより遅く、会合 ...
再びの為替介入とヒントがない7月利上げ
ずっこけた日銀の6月会合 夏のテーマは「円安と日本銀行の二転三転」であった。日本銀行が3月会合でめでたくマイナス金利を撤廃した後、しばらくは新しい枠組み下の運営がそのまま続くと思われていた。しかし春から夏にかけて今度はバランスシート運営の方で二転三転した ...
西側同盟国のインフレシェアリングと通貨防衛
先進各国のインフレ退治の金融引締めで実質成長が一斉に抑圧されてきた中、2024年に入ってから米国の実質GDPコンセンサスだけが急に景気後退スレスレから盛り返し、一転して実質2%成長に戻っている。これは――日本は言うまでもなく――欧州と並べても飛び抜けて高く、米ド ...
日本銀行は憎きマイナス金利政策をついに撤廃
2016年1月に騙し討ちで導入され、以降8年余りにわたって金融機関の収益を圧迫してきた憎きマイナス金利政策がついに撤廃された。同時にYCCとオーバーシュート型コミットメントもゴミ箱に放り込まれた。植田日銀が始まってちょうど1年になるが、前任者の負の遺産の大半を ...
2月分で判明する新NISAキャピタルフライトの実像
新NISAのインパクトの定点観測。新NISAが始まって1ヶ月余りで既に1兆8千億円以上の資金が流入した。日経の取材記事では投資信託と個別株に分けて紹介しており、海外資産と日本株という切り口では切っていない。1兆8千億円のうち約1兆円が投資信託、残りの約8,000億円 ...
春のマイナス金利政策撤廃が現実的に
12月の政策決定会合で壮大な空振りを演出した日銀の金融政策のその後について。植田日銀がマイナス金利政策の早期撤廃期待をにべもなく否定した後、年末にかけて米金利が更に大きく低下するなど外部環境も怪しくなり、年が明けるとすぐ能登半島地震が続き、1月会合の展望 ...
中国上場の日本株ETFのアホらしい舞
中国で上場する日本株ETFの乱高下が話題になっている。日経平均指数は年末から年初にかけて連日上昇してきたが、その指数を追い越す形で中国上場の日本株ETFが更に高騰し、日経平均指数から離れて勝手に乱高下を繰り返した。年初来の日経平均指数の上げ幅は6%程度であった ...
新NISAのアノマリーと円安効果が世間でも話題に
本ブログが昨年末に取り上げた新NISA開始に伴う海外株投資についての考察が世間にも広がっている。日経新聞も新NISAが招く円安圧力を取り上げた。その記事内で「(松井証券の)窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは"これを前提にすると年間5兆円規模の円売り・外貨買い ...