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 中国経済については昨年厳しめの記事を連発してから力尽きていたが、この間に一度財政拡張の期待というものが盛り上がっていた。2023年10月24日に中国の全人代(国会みたいなもの)常務委員会は財政赤字の拡大を可決した。前回の記事では「確かに理論的には春の全人代会期 ...

 中国のパンデミック後の雇用情勢について既に一度ふんわりとは触れたが、ちょうど定量的に試算する論文がSNSで出回ったので取り上げてみたいと思う。著者は「王明遠」氏であり、北京改革発展研究会の研究員である。つまりアカデミックな人間であり、この論文には政治的な意 ...

 前回の中国の記事は様々なテーマを広く浅く取り上げたが、中でも不動産市場と地方財政についてもう少し詳細に見ていきたい。21世紀に入って以来どんなにゴーストタウンと笑われようと中国に不動産バブルは存在しなかったし、不動産バブル崩壊懸念も陰謀論の範疇を出なかっ ...

 中国景気について長らく更新していなかったが、基本的にこの間エキサイティングな話は何もない。2月時点で本ブログはその後の中国景気の展開を完全に規定していた。あれからコロナワクチン接種はハイペースで進んだものの、今度は変異種に対して中国開発ワクチンの効き目が ...

 6/4発表の米国の非農業部門雇用者数(NFP, Non-Farm Payroll)5月分は先月に続いて予想以下となった。4月分は一旦壮大な長期金利のショートカバーを招いた後にスティープニングとなり、一方5月分は素直に長期金利の低下に結びついた。経済のリオープンに伴い100万人以上の ...

  12日に発表された米国のCPIは前年比でヘッドライン+4.2%、コア+3.0%と約12年半ぶりの大幅な伸びとなった。前年比では昨年4月対比になったのでベース効果で跳ねても仕方がないが、前月比もヘッドライン+0.8%、コア+0.9%と高騰している。予想よりもインフレが高騰し、金融 ...

 中国のクレジットインパルス伸び率の急減速が至るところで話題になっている。ノルデアが取り上げたように、中国クレジットインパルスの前年比は急激に落ち込んでいる。クレジットインパルスの算出方法は今ひとつ再現しづらいが、一般的に官民双方への新規融資のGDP比とされ ...

 世界経済がコロナショックから回復するにつれて米国の景況感も持ち直しており、直近のISM製造業は64.7と過去にない水準を付けている。コロナショックでは2020年4月分が41.5まで落ち込んでいた。ISMは前月比の景況感なので、一斉にリオープンするとなれば当然一様に先行き期 ...

 中国の景気の先行きを定めるクレジット供給(社会融資総額, TSF)を久々に確認したところ、思いのほか健全な構図となっている。胡錦涛・温家宝政権の全世界から喝采を博した大規模な財政出動への個人的なコンプレックスからか、習近平政権はともすれば経済成長を阻害するデ ...

 2月の中国公式PMIは製造業、非製造業ともに分岐点スレスレまで落ち込んでいる。 公式製造業PMIは毎年春節のある2月に前月比で落ち込む傾向があり過度に重視すべきではないという見方もできる。 サービス業の方は建設業が最も不調が目立ったが、本ブログでとりあげたよう ...

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