S&P 500は久々に連日の下落となった。まず長期金利が再び4%に載せたのを受けてこれまでの漫然とした上昇が止まり、次にフィッチが米国を格下げしたのをきっかけに激しいリスクオフとなった。格下げの実際の影響は大したことがないと思われるが利食いのきっかけにされた。き ...
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長短金利逆転=景気後退説の投資における敗北
S&P 500はボトムから20%上昇してブル・マーケット入りしたが、過去の多くのラリーがそうであったように幅広く納得はされていない。特に何かにつけて「債券投資家と株式投資家の温度差」が取り上げられてきた。曰く、米国債のイールドカーブがインバート(長短金利逆転)し ...
中期的に見た米国債金利のレンジと買える水準
示唆が多かった3月FOMCを受けた記事では米長期金利の下限を2.125%に設定したが、その後米長期金利は10年2.8%台へと大きく上昇している。これは最初はロシアのウクライナ侵攻を受けたインフレ懸念によるもの(インフレ期待主導)であったが、途中からFedの引締め懸念自体 ...
長短金利逆転の陳腐な論争と一時的な利上げサイクル
ロシア・ウクライナ紛争の勃発に伴い米国のインフレ期待のアンカリングは少し怪しくなった。平均インフレ目標でも何となく目安とされている2.5%を上限と考えると、今までは基本的にスポットもフォワードも張り付いていたものの、戦争勃発と共にスポット勢(赤:5年、緑:10 ...
金利商品になった社債の遅れたクラッシュ
今年に入ってFedの金融引締め懸念で株と国債がそれぞれ売り込まれる中、その中間に位置する資産クラスである社債も当然崩れ始めた。これにより、株のバリュエーション調整にすぎないとされていたリスクオフ局面は一層深刻な捉えられ方をするようになった。いわば「本丸が動 ...
S&P 500は調整からレンジ入り
先週のS&P 500はレンジ内の反発となった。先週の記事では「本格的な上昇追随はやはりこの右肩(S&P 500 4,450, NDX 15,400)のブレイクを待っても遅くはなく、これらの水準の手前は一旦やれやれのリスク整理を行う場に見える」「新たな材料が出てくるまで、一週間レベルで ...
USIGはテーパータントラムに備える
米国債金利の上昇に伴い米国投資適格社債(USIG)ETFのLQDも軟調な地合いになっている。パンデミックショックでは企業の財務悪化やデフォルトの懸念によりUSIGも株と同様に急落したが、その後は懸念の解消とFedの買い支え策などにより価格が一直線に回復した。しかし今年に ...
2021年も米国債のネット供給超が続きそう
半年前の記事から注目していた米国債のネット発行額は国債需給から金利の推移を考える上で重要である。上がノルデアの期ごとの予想であり、下がJPMの年ごとの予想である。半年前に取り上げた通り、2020年Q3から足元にかけてFedの買入れを差し引いても国債のネット発行超 ...
金利上昇の各成分の資産価格への影響
足元で大統領選後の財政出動期待などにより米国債金利が上昇している。コロナショック後にFedの積極的な金融緩和が米国債金利を押し下げたのであり、また株をはじめとする資産価格の上昇に繋がってきたことを考えると、金利が上昇するとその緩和相場も曲がり角に来たように ...
8月の様々な資産の季節性
DBの8月のシーズナリティについてのレポートが転がっていたので、他のレポートと合わせてまとめてみようと思う。8月のG10通貨の中で、リスクオンに伴い上昇しやすいリスク通貨のオセアニア通貨(AUD, NZD)は最も売られやすく、中でもNZD/USDは平均で2.5%程度下落している ...