シリコンバレー銀行(SIVB)の破綻をはじめとする米国の中小銀行危機がFedのnot QEモーメントに繋がったことは前回の記事で述べた。前回の記事は混乱の中で定性的に今後の推移を推測して羅列したが、その後現実の資金に関するデータが出揃ったためショックの後の展開を改め ...
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SIVBを人柱に金融政策はnot QEモーメントに突入
3月FOMC直前のブラックアウト期間に、シリコンバレー銀行(SVB, SIVB)の破綻が金融システムを震撼させた。話題になり始めてから一週間以内に資産規模で全米16位であったSIVBは破綻した。2008年のワシントン・ミューチュアルに続く大型破綻となった。シリコンバレー近辺の ...
米国債市場に本邦勢が戻ってきた
各方面をヒヤヒヤさせてきた米金利が新年度に入ってようやく落ち着きを見せ始めた。3月FOMC以降、10年金利は概ね1.6~1.75、30年金利は概ね2.3~2.5のレンジで推移してきたが、足元ではレンジを切り下げている。リオープンを受けた米景気指標の改善が続いているが、概ね米 ...
中国当局が銀行株を誤爆しながら貸出目標を導入
高止まりする民営企業の融資コストを引き下げるために、11/7に中国銀行保険監督管理委員会の郭樹清主席は「一二五」目標と呼ばれる、「新規融資の中で民間企業向け貸出は大型銀行は1/3以上、中小型銀行は2/3以上、そして3年後には銀行業の新規企業融資総額の中で民間企業向 ...
フィンテックとナローバンクは紙一重
Wechat payやAlipayといった中国発キャッシュレス決済サービスが街中で急速に広がっている。特に10月の国慶節に合わせた始動を目標に、訪日中国人用に導入した企業は飲食店からホテルまで多いだろう。ところが、これらのオンライン決済サービス(フィンテック)の勃興を支 ...
トルコへのエクスポージャーへの疑心暗鬼
トルコリラの暴落はつい先週までただのギャグだったのだが、金曜にFTが「欧州銀行のトルコエクスポージャー」について取り上げたため、トルコリスクは一気に他の市場に空気感染した。 こちらがBISが公開していること各国のトルコへのエクスポージャー。スペインが823億ド ...
銀行の投信顧客の半分近くが損したという与太話
金融庁が29行の都銀地銀に提出させたデータを元に作った「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIを用いた分析」が話題を呼んでいる。中でも「主要行9行と地方銀行20行の窓口で投信を買った客全員の今年3月末と購入時の投信の評価額を比べた。顧客が払う手数料も引き ...
中国株が金利高でトランプ相場の仲間入り
香港株が年初から香港上場の中国企業H株を中心に爆上げしている。H株指数は年初来19連騰。本ブログでは年初の展望で「新興国の中では利上げ耐性が強い中国を選好。上海株のパフォーマンスはいまいちだったがこちらは未だに割高であり、同じ企業群が上場している香港株指数 ...
銀行に口座維持手数料徴収を勧めた日銀
3メガ銀、口座維持手数料を検討 マイナス金利で苦境(産経新聞) - Yahoo!ニュース三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが、銀行口座の維持にか - Yahoo!ニュース(産経新聞) 銀行が口座維持手数料の導入を検討しているというニュースが話題を呼ん ...
GPIFが日銀にマイナス金利を徴収されそう
GPIFが国民年金積立金を運用するのに際し、信託銀行に預けている円預金にかかるマイナス金利を徴収されることになりそうだ。この話は端的に言えば「マイナス金利政策のせいで、国民の資産である国民年金積立金から日銀に毎年0.1%(数十億円)の利子を支払うことになる」と ...