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  前回の記事では中国の8月の限界的な景気回復が内需ではなく外需回復主導のものであったとの仮説を立てたが、9月のデータはその見方に沿ったものになっている。中国のPMIは国家統計局(NBS)版、財新(Caixin)版の二つがあり、それぞれ製造業とサービス業で合わせて4 ...

 先進国ではハードランディングかソフトランディングかでいまだに論争が続くが、中国の経済指標は引続き垂直落下ランディングが続いている。海外の資産価格や経済指標との連動がよいとされてきた社会融資総額(TSF)は7月に著しく萎縮しており、全面的な信用収縮の様相を呈 ...

 米国の金融政策については気だるい時間帯が続いている。インフレーションの減速(disinflationと表記される。慢性的なデフレーションとはまた別の意味の、あくまでも減速である)は順調に進んでいる。その結果Fedの仕事はほとんどなくなっている。これはFOMC警戒もその剥落 ...

 パンデミックが明けた中国経済のリオープンは2023年の一大テーマになるとされてきたが、その失速が明らかになってきている。リオープンがインフレを輸出するなどという話もあったが、現実には消費者物価(CPI)は前年比でわずか +0.1%、生産者物価(PPI)は -3.6%と、中国 ...

 11月に発表された米国の物価指標は物価上昇のピークアウトを印象付けるものとなった。9月の前回記事でも物価上昇はコア化、サービス化しつつであるとしていたが、その流れはいまだに続いている。10月分CPIはエネルギーの減速が明確であり、またコアCPIの中では自動車の減速 ...

  先週のS&P 500は棒上げになった。先週の記事はやや歯切れが悪いものとなっており、3700 -3910レンジを挙げていたが、週前半は3850まで上昇した後に中間選挙を受けて一旦3750まで反落し、そこからCPIを受けて更に上に飛び、そのままレンジを上に抜けた。3700 -3910レンジ ...

   米国8月CPIの数字は再び市場をざわつかせた。ヘッドラインCPIは年率+8.5%から+8.3%へと大方の予想通りピークアウトの形を保っているが、コアCPIの高止まりが目立った。ヘッドラインCPIはコンセンサスの+8.1%より+0.2%と少し高かったものの、その乖離幅はそっくりコアの ...

 5月FOMCでアナウンスされた「今後数回は50bp利上げ」パスが作った安寧は6月FOMCで破られた。5月分CPIが予想外にピークアウトしなかったこと受け、既に6月FOMC直前の連銀総裁が発言しないブラックアウト期間に入っていたFedは慌ててWSJのNick Timiraos記者に6月利上げ幅を75 ...

   11/10に発表された中国のPPI伸び率は年率13.5%に達し、これは実に26年ぶりとなる。グローバルで供給制約やコモディティ価格上昇などによりPPIの高止まりが続いているが、中でも中国の伸び方はやや極端である。 先月の石炭価格についての記事では「電力供給が増えれば ...

   ただでさえグローバルでサプライチェーン寸断が話題になる中、9月後半あたりから急に中国の電力使用制限がとどめを刺す勢いで飛び込んできた。工業が発達している沿岸部を中心に多くの工場や取引先が証言するように紙ペラ一枚の通知で計画停電に伴う工場の操業削減を命 ...

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