シリコンバレー銀行(SIVB)の破綻をはじめとする米国の中小銀行危機がFedのnot QEモーメントに繋がったことは前回の記事で述べた。前回の記事は混乱の中で定性的に今後の推移を推測して羅列したが、その後現実の資金に関するデータが出揃ったためショックの後の展開を改め ...
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S&P 500はヘッドライン地獄
S&P 500は週間を通して安寄りからの反発となった。ヘッドラインの展開は速く、先週の記事の雑なストーリー予想はわずか1日程度で全てやってしまい、週後半は全く違う場所まで話題が移っている。もっとも展開が早かった割りには、先週の記事で目を瞑ってテクニカルのみから ...
S&P 500はCPIでダウンサイドが急速に剥落
先週のS&P 500は棒上げになった。先週の記事はやや歯切れが悪いものとなっており、3700 -3910レンジを挙げていたが、週前半は3850まで上昇した後に中間選挙を受けて一旦3750まで反落し、そこからCPIを受けて更に上に飛び、そのままレンジを上に抜けた。3700 -3910レンジ ...
S&P 500は中銀ウィークガチャで負ける
「ポジショニングの軽さだけが味方となる、やや分が悪い博打期間の週」としていた先週のS&P 500は大幅続落となった。FOMCガチャ当日は「FOMC直前のブラックアウト期間に出されるCPIサプライズの2、3日後にはNickのリークが続くものだが、これまでの想定通りの75bpだとすれ ...
3月議事要旨はRunoffからQT2への再改名を後押し
マッシブ・ホーキッシュであった3月FOMCの議事要旨が4/6に発表された。3月末までは早期利上げ織込みの進行に伴い2-10など主要なカーブスプレッドのインバート(逆転)が話題になっていたものの、議事録が発表された後はスティープニングが加速し、インバートはあっさり解消 ...
長短金利逆転の陳腐な論争と一時的な利上げサイクル
ロシア・ウクライナ紛争の勃発に伴い米国のインフレ期待のアンカリングは少し怪しくなった。平均インフレ目標でも何となく目安とされている2.5%を上限と考えると、今までは基本的にスポットもフォワードも張り付いていたものの、戦争勃発と共にスポット勢(赤:5年、緑:10 ...
テーパリング加速の決定と共にQTも視野に
12月FOMCは本ブログが事前に想定していたよりも遥かにタカな結論になった。テーパリング加速(来年3月にテーパリング終了)はさすがに本ブログも「株が調整したくらいで取り下げることはできない」としていた通りである。来年の利上げパスの方はノルデアがまとめたように ...
テーパリングが始まった途端に加速と失敗が話題に
急速に注目が集まるFedの金融緩和の引締め転換について、9月FOMC後に投稿した前回記事で「9月FOMC後の記者会見でパウエル議長が匂わせた「11月にテーパリング開始、22年半ばまでに完了する」に準拠することになる。素直に考えて現行の国債80bn/月、MBS 40bn/月のペースを毎 ...
RRPは色んな話題を金余りに結びつける
8月の記事「RRPから話題がテーパリングにシフト」以来、短期金融市場が話題にならなくなって久しい。Fedが国債を担保に資金を吸収するON RRP(Overnight Reverse Repurchase Agreement Operations)の利用残高はその後淡々と増え続けており、話題になっていた5000億ドル ...
その後大スターに躍進したRRPと疑似テーパリング
3月のTGA, FOMC, RRP, SLRのまとめで取り上げたTGAの消化は粛々と進んでいる。記事で整理した通り、マネーの「津波」とも形容されたTGAは銀行を通して超過準備へ、またMMFを通してRRPでFedへとそれぞれのルートを通って回収されている。1兆ドル近いTGA流入は現場にとって大 ...