年末にかけてはBTFPの利用額増加とレポ金利の上昇が話題になった。2023年3月の中小銀行危機に際して創設されたBTFP(the Bank Term Funding Program)の利用額はその後の中小銀行コミュニティのファンディング・ストレスを観測するためにモニターしていた市場参加者も多か ...
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FOMC議事要旨でQT(Run off)が表舞台に
1/5に発表された12月FOMC議事要旨はタカ派なサプライズになったようであり、実質金利は一週間で30bp以上も上昇し、これは歴史的といえるほどではないにしろ、それなりに大きな値動きであった。当然株式市場の方でも大騒ぎとなった。QT(Quantitative Tightening, 量的引締 ...
テーパリング加速の決定と共にQTも視野に
12月FOMCは本ブログが事前に想定していたよりも遥かにタカな結論になった。テーパリング加速(来年3月にテーパリング終了)はさすがに本ブログも「株が調整したくらいで取り下げることはできない」としていた通りである。来年の利上げパスの方はノルデアがまとめたように ...
利上げ織込みラッシュに乗り遅れた豪州YCCが破綻
先週は再び持ち上がったインフレ懸念などで先進国各国で短期金利のブローアップが目立った。特に2年国債金利を0.1%に固定するYCC(Yield Target。日銀が作ったらしいYield Curve Control YCCが先に流行ってしまったようである)を中央銀行RBAが導入していたオーストラリ ...
RRPから話題がテーパリングにシフト
6月FOMCで市中から過剰流動性を吸収するRRP(リバースレポプログラム)のアワード金利を0bpから5bpに引き上げられて以来、RRP利用額は外銀による資金吸収が減る月末には1兆ドルを超え、月中でも800~900bnでの推移が恒常化するようになった。500bnや700bnの時にその巨額さ ...
Fedのバランスシート拡大が曲がり角に
昨年の秋から冬にかけて株式指数の急騰とクレジットスプレッドの激しいタイトニングが同時に起きたが、今年に入ってからそれが反転しつつある雰囲気がある。特に1月のFOMCでIOER(超過準備付利)が5bpと限界的に引上げられて以来に相場が一層重くなっている。我々はEveryth ...
中国の窓口指導QEの効き方は極めて東洋的
どこの国でも銀行員を動かすには権力の棍棒で殴るしかないが、権力の棍棒で殴られてもあれこれ言い訳を付けてリスクを取らないのが銀行員である。 7/18頃にPBOCが各商業銀行に電話をかけてAA+以下の社債を買うように圧力をかけたのはほぼ確実のようだ。その数日後にはMLF ...
理財商品が空けた穴をQEで水没させようとする中国
本ブログでは6月以来中国の金融緩和を説き続けたが、いよいよ大規模な金融緩和が現実味を帯びてきている。7/22に中国人民銀行(PBOC)は突如、金融政策ツールの一つであるMLF(中期貸出ファシリティ)を通して5020億元を市中に供給した。当日に予定されていた1700億のリバー ...