ようやくFedのQT2が静かに始まった。6/1からFedの保有資産は償還再投資の減速を通じて減り始めているが、その減り方は全速力を出す9月までは緩慢である。本ブログは昨年12月に日本語メディアの中でもかなり早くQTとそのインパクトを取り上げていた。もっともその時の多くの ...
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ロシア外貨準備凍結と米ドル流動性問題
ロシア・ウクライナ紛争がいよいよロシア軍によるウクライナ全土への侵略戦争に発展するにつれて、米国とEUは歩調を合わせてロシアに大規模な金融制裁を発動した。2/26にEUは米国などと共同声明を発表し、当局が選択したロシア系銀行をSWIFTから排除すると共に、そのインパ ...
テーパリングが始まった途端に加速と失敗が話題に
急速に注目が集まるFedの金融緩和の引締め転換について、9月FOMC後に投稿した前回記事で「9月FOMC後の記者会見でパウエル議長が匂わせた「11月にテーパリング開始、22年半ばまでに完了する」に準拠することになる。素直に考えて現行の国債80bn/月、MBS 40bn/月のペースを毎 ...
RRPは色んな話題を金余りに結びつける
8月の記事「RRPから話題がテーパリングにシフト」以来、短期金融市場が話題にならなくなって久しい。Fedが国債を担保に資金を吸収するON RRP(Overnight Reverse Repurchase Agreement Operations)の利用残高はその後淡々と増え続けており、話題になっていた5000億ドル ...
RRPから話題がテーパリングにシフト
6月FOMCで市中から過剰流動性を吸収するRRP(リバースレポプログラム)のアワード金利を0bpから5bpに引き上げられて以来、RRP利用額は外銀による資金吸収が減る月末には1兆ドルを超え、月中でも800~900bnでの推移が恒常化するようになった。500bnや700bnの時にその巨額さ ...
RPP付利引上げでFedが米ドル資金不胎化を加速
6月FOMCでは市場予想を上回るホーキッシュな結論が発表された。ドットチャートが利上げ開始タイミングの前倒しを示しただけなく、本ブログが「遠ざかった」と考えていたRRP付利とIOERの引上げが敢行された。IOERとRRP付利は同時に5bp引き上げられ、EFFR誘導コリドーは実 ...
その後大スターに躍進したRRPと疑似テーパリング
3月のTGA, FOMC, RRP, SLRのまとめで取り上げたTGAの消化は粛々と進んでいる。記事で整理した通り、マネーの「津波」とも形容されたTGAは銀行を通して超過準備へ、またMMFを通してRRPでFedへとそれぞれのルートを通って回収されている。1兆ドル近いTGA流入は現場にとって大 ...
TGA, FOMC, RRP, SLRのまとめ
米国で巨額の給付金が配られることによる短期資金市場への潜在的なストレスは長らく議論を呼んできた。米国財務省は昨年から巨額の資金を調達し、その現金をTreasury General Account(政府預金口座)と呼ばれる口座を通してFedに直接預けてきた。昔は大半を商業銀行に預け ...